有料老人ホームの内容とポイント 後編(内容とポイントと利用料)

シェアする

有料老人ホーム2

前回の記事「有料老人ホームの内容とポイント 前編」では、有料老人ホームの種類と特徴についてを説明させていただきました。

おさらいになりますが、有料老人ホームは特定施設入居者生活介護特定施設に含まれています。

今回の記事「有料老人ホームの内容とポイント 後編」では、特定施設である有料老人ホームの内容とポイントについてを説明させていただきます。

具体的な内容は?

私が以前に働いていた有料老人ホームは、

  • 介護度の高い方
  • 自立の方
  • 認知症状のある方

が別々の階に分けられて生活をされていました。

私は主に自立の方が生活するフロアーで働いていたので、その経験から見た有料老人ホームの説明とさせていただきます。

1日の過ごし方

1日の過ごし方は、

  • テレビを見て過ごされている方
  • 他の部屋の方と談笑をし過ごされている方
  • 音楽を聴いて過ごさている方
  • 仕事をし過ごされている方

と、本当にその方それぞれの過ごし方がありました。
他の特別養護老人ホームなどの施設であれば、介護士が介助として生活を支援することになりますが、そもそも自立のため、いわゆる「介護」というのは多くはありませんでした。

有料老人ホームの内装のイメージ

有料老人ホーム3

dc86fd87c58e5f8b2a9e2fd41d4f2790_s

有料老人ホーム4

介護の内容

自立といっても、やはり時間が経てば介護が必要となってくるということはあります。
また、自立のフロアーだけれども、介護が必要な方は15%ほどおり、そういった方々に対しての排泄介助、食事介助は行われていました。

では、「それ以外は?」というと、

  • 「加湿器に水を入れてくれ」
  • 「お客さんが来たからお茶を頼む」
  • 「髪の毛を切ってほしい」
  • 「パソコンが調子悪いんだが来てくれないか?」

といった「いわゆる介護」というよりかは、生活のちょっとした手伝いといった業務の方が大半を占めていました。

食事

食事は有料老人ホームの特徴を特によく表したものだと思います。
使われる食材から食器など、その全てが一般人には高価に思えるものばかりでした。

入浴

入浴に関しては、「私は一人でお風呂に入りたいの」と、一人での入浴を希望される方も多く、大浴場を一時間ほど一人で利用されていました。
また、個浴という自宅のお風呂に近いものも数箇所設置されていました。

部屋

部屋は基本的に全て個室となっていましたが、夫婦で同居を望む方などに対しての二人部屋というのが各フロアーに数部屋ありました。
また、部屋の中から鍵をかけることができるようになっていたのも有料老人ホーム特有のものではないでしょうか?

リハビリ

特別養護老人ホームなどの施設では、一人に対してのリハビリというのは長くても数十分程度だと思われますが、私が働いていた有料老人ホームでは、リハビリ室というものがあり、PTやOTの指導のもとトレーニングルームさながらの設備を利用し、それぞれが自主的にリハビリをされていました。

レクリエーション

レクに特化していると思われるデイサービスですが、やはり有料老人ホームにはかなわないと思います。
そもそも、多くの介護サービスのレクリエーションは若干、子供を対象としたようなレクリエーションを提供しますが、有料老人ホームは、美術講師・演劇講師・ダンス講師などのプロに来ていただいて、本格的なレクリエーションが提供されていました。

外出・イベント

レクリエーションなどと同様に、イベントはその道のプロなどを招きエンターテイメント性の強いものが提供され、外出は巷で話題のイルミネーションを見学するツアーなどが組まれていました。

利用料

有料老人ホームの利用料に関しては、介護保険の一割負担だけでなく、

  • 入居一時金
  • 月額利用料

などの支払いもあります。

入居金・月額利用料はその施設によって様々ですが、都内であれば

  • 入居金:2000万円
  • 月額利用料:25万円

といったところが平均的なところではないでしょうか?

介護保険の一割負担としては、有料老人ホームは特定施設に含まれるので以下の特定施設入居者生活介護の一割負担額を参考にしてください。

特定施設入居者生活介護の利用者負担(1割)
(1日につき)
要支援1179円
要支援2308円
要介護1533円
要介護2597円
要介護3666円
要介護4730円
要介護5798円

* 注意 *

  • 要介護・要支援ともに1単位を10円とした目安ですので、詳しくは市町村・東京都では23区の特別区の窓口までお問い合わせ下さい。
  • 入居費用・日常生活費(食費・滞在費・理美容代など)などは、別途負担する必要があります。

ポイント

有料老人ホームといっても、その有料老人ホームによって大きく異なります。

  • 利用している方の数
  • 人員配置(看護・介護体制)

は大きなポイントになると思います。

人員配置に関しては、以下の4つがあります。

  • 1.5:1 以上
  • 2:1 以上
  • 2.5:1 以上
  • 3:1 以上

例えば、「1.5:1 以上」であれば、要介護者1.5人に対して職員1人以上の割合で職員が介護にあたるということです。
これは介護保険の特定施設入居者生活介護の基準の2倍以上の人数です。
「3:1 以上」であれば、要介護者3人に対して職員1人以上の割合で職員が介護にあたるということです。
手厚い介護を望むのであれば、1.5:1 以上の人員配置の有料老人ホームが良いでしょう。
また、お試しとしての体験入居サービスを提供しているところもあるので、利用してみるというのが良いと思われます。

まとめ

有料老人ホーム(介護付き有料老人ホーム)は、「介護付き」とあるように、介護はオプションとして認識しておく方が良いかもしれません。
私が働いていた施設では、介護士は介護を「主」として考えていましたが、経営サイドは「副」として考えていました。
その証拠に、一番最初の研修は「日本で一番有名なホテルのサービス」の映像を見て学ぶというものでした。
介護士だけでなく、看護師もいますが、全体的な介護の質としては、特別養護老人ホームなどと比べるとやはり高いとは言いがたいものがあります。

有料老人ホームは介護施設というよりも、個人を尊重した介護付ホテルといった施設です。
つまり、ホテルでもなければ、ちゃんとした介護施設でもないのです。
そこを常に覚えておくことが有料老人ホームでの生活のポイントかもしれません。

究極の老後を過ごす、ごく一部の方々
究極の老後って一体どんなものなのでしょうか? 究極といっても、「何を基準に究極なのか」というのにもよります...
The following two tabs change content below.

kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
スポンサーリンク

シェアする

フォローする