有料老人ホームの内容とポイント 前編(種類と特徴)

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有料老人ホーム1

介護サービスの種類」という記事では介護サービスの種類を説明させていただきました。

それでは、それぞれの介護サービスの内容とポイントを説明していきます。
それぞれの介護サービスの内容とポイント、第18回目は「有料老人ホーム」です。

有料老人ホームはちょっと異質なところが多く、今までの「介護サービスの内容とポイント」とは少し違った内容になっています。

有料老人ホームの類型

有料老人ホームは「介護付」と「住宅型」の大きく2つに分けられ、それぞれさらに2つに分けられます。

  • 介護付
    • 介護付有料老人ホーム(一般型)
    • 介護付有料老人ホーム(外部サービス利用型)
  • 住宅型
    • 住宅型有料老人ホーム
    • 健康型型有料老人ホーム

介護付有料老人ホーム

「介護付」の有料老人ホームのポイントは、「その介護サービスはどこから提供されるのか?」ということです。

一般型

介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。
介護が必要となっても、当該有料老人ホームが提供する特定施設入居者生活介護を利用しながら当該有料老人ホームの居室で生活を継続することが可能です。
介護サービスは、その有料老人ホームの職員が提供します。

外部サービス利用型

介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。
介護が必要となっても、当該有料老人ホームが提供する特定施設入居者生活介護を利用しながら当該有料老人ホームの居室で生活を継続することが可能です。
介護サービスは委託先の介護サービス事業所が提供しますが、有料老人ホームの職員が安否確認や計画作成等を実施します。

住宅型有料老人ホーム

「住宅型」の有料老人ホームのポイントは、介護が必要となった場合の生活」です。

住宅型

生活支援等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。
介護が必要となった場合、入居者自身の選択により、地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら当該有料老人ホームの居室での生活を継続することが可です。

健康型

食事等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。
介護が必要となった場合には、契約を解除し退去しなければなりません。

【参考:厚生労働省 有料老人ホームの類型

有料老人ホームの特徴

上記のように、有料老人ホームは少しややこしいのが特徴です。
また、有料老人ホームには、有料老人ホーム特有ともいえる2つの特徴があります。

「居住の権利形態」とは、簡単に説明すると「死亡した場合の契約」ということです。

居住の権利形態

有料老人ホームは施設ですが、住宅的な要素を大きく含むので、契約に関しても他の介護施設とは大きく異なっています。

建物賃貸借方式

賃貸住宅における居住の契約形態であり、居住部分と介護等のサービス部分の契約が別々になっているものです。
入居者の死亡をもって契約を終了するという内容は有効になりません。

終身建物賃貸借方式

建物賃貸借契約の特別な類型で、都道府県知事から高齢者の居住の安定確保に関する法律の規定に基づく終身建物賃貸借事業の認可を受けたものです。
入居者の死亡をもって契約を終了するという内容が有効です。

利用権方式

  • 建物賃貸借契約
  • 終身建物賃貸借契約

以外の契約の形態で、居住部分と介護や生活支援等のサービス部分の契約が一体となっているものです。

【参考:厚生労働省 有料老人ホームの類型

利用料の支払い方式

そして、有料老人ホームで最も多いトラブルが「お金に関して」です。
これに関しては以前の記事「有料老人ホームの闇」で詳しく説明させておりますので、機会がありましたらご覧ください。

全額前払い方式

終身にわたって受領する家賃又はサービス費用の全部を前払金として一括して受領する方式

一部前払い・一部月払い方式

終身にわたって受領する家賃又はサービス費用の一部を前払いとして一括受領し、その他は月払いする方式

月払い方式

前払金を受領せず、家賃又はサービス費用を月払いする方式

選択方式

入居者により、

  • 全額前払い方式
  • 一部前払い・一部月払い方式
  • 月払い方式

のいずれかを選択できます。

注意

「前払金方式(従来の一時金方式)」については、「家賃又はサービス費用の全額を前払いすること」と、「家賃又はサービス費用の一部を前払いし、一部を月払いすること」では、支払方法に大きな違いがあることから、前者を「全額前払い方式」とし、後者を「一部前払い・一部月払い方式」 としています。

【参考:厚生労働省 有料老人ホームの類型

http://kaigoshi-mesen.com/yuryo-yami/

特定施設入居者生活介護の特徴

有料老人ホームは、一般的に、訪問介護・訪問入浴・デイサービス(通所介護)といった介護サービスで言うところの「特定施設入居者生活介護」とされています。

特定施設入所者介護は、

  • 有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅で該当するものを含む。)
  • 軽費老人ホーム(ケアハウス)
  • 養護老人ホーム

の3つが特定施設の対象となっています。

基準等で見た特徴

以下の三つの基準からもわかるように、特定施設入居者生活介護は異質なところがあります。

平均要介護度

  • 特別養護老人ホーム  :3.89
  • 短期入所生活介護   :3.03
  • 特定施設入居者生活介護:2.75

1部屋あたりの居室面積

  • 特別養護老人ホーム  :10.65
  • 短期入所生活介護   :10.65
  • 特定施設入居者生活介護:適当な広さ

要介護度3の介護報酬

  • 特別養護老人ホーム  :792単位
  • 短期入所生活介護   :711単位
  • 特定施設入居者生活介護:878単位

【参考:厚生労働省 特定施設入居者生活介護

職員体制で見た特徴

一般型特定施設である有料老人ホームは、介護にかかわる職員体制が施設によって異なってきますが、以下のいずれかを表示しなければなりません。
ここからわかることは、特別養護老人ホームに比べて、職員数が多く「手厚い介護」ということです。

1.5:1 以上

要介護者1.5人に対して職員1人以上の割合で職員が介護に当たります。
これは介護保険の特定施設入居者生活介護の基準の2倍以上の人数です。

2:1 以上

要介護者2人に対して職員1人以上の割合で職員が介護に当たります。
これは介護保険の特定施設入居者生活 介護の基準の1.5倍以上の人数です。

2.5:1 以上

要介護者2.5人に 対して職員1人以上の割合で職員が介護に当たります。
これは介護保険の特定施設入居者生活介護で、手厚い職員体制であるとして保険外に別途費用を受領できる場合の基準以上の人数です。

3:1 以上

要介護者3人に対して職員1人以上の割合で職員が介護に当たります。
介護保険の特定施設入居者生活介護の サービスを提供するために少なくとも満たさなければならない基準以上の人数です。

【参考:厚生労働省 有料老人ホームの類型

http://kaigoshi-mesen.com/tokutei-shisetu/

 まとめ

介護サービスの中で、最もややこしいのが有料老人ホームを含めた特定施設入居者生活介護ではないでしょうか?

要介護度から見ても、平均が低いのが大きな特徴で、これは自立の方が多く生活されているということを表していると思えます。

そして、有料老人ホームは「有料」というだけあって月の支払額が高く、施設によっては入居一時金の支払い額が3000万円近くするところもあり、そういったところでは職員数が多く設定されており、「手厚い」ということがまず挙げられます。

有料老人ホームの内容とポイント 後編(内容とポイントと利用料)
前回の記事「有料老人ホームの内容とポイント 前編」では、有料老人ホームの種類と特徴についてを説明させていただきま...
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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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