通所介護(デイサービス)の内容とポイント 後編(長短所とポイント)

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通所介護(デイサービス)の内容とポイントは情報量が多く、長々とした読み辛いものになってしまったので、前編と後編に分けさせていただきました。

前編では定義と内容を、後編ではメリットとデメリット、そしてポイントを説明させていただきます。

メリットとデメリット

ここからは特別養護老人ホームや有料老人ホーム、ショートステイなどと比べたデイサービスのメリットとデメリットを自分なりに説明していきます。

ただ、できるだけ自分の経験で感じたことをお伝えしたいので、1日の利用定員が10名以下の小規模デイサービスということで進めていきます。

メリット

小規模

利用者の定員が少ない小規模デイサービスというのは大きなメリットがあります。

利用者目線だと、職員との距離が近いため、会話がしやすい、要望が届きやすいということがあげられ、職員目線だと、利用定員が少ないため、利用者のちょっとした変化にも気が付きやすいということがあげられます。

また、かまって欲しいといった方や集団生活が苦手な方には向いているとも思われます。

融通がききやすい

1日の利用人数が1人多いだけでもデイサービスの運営には大きな影響があります。

ですので、家族の都合などによる急な利用や、急な延長、急な宿泊(お泊まりデイ)などにも対応してくれるところがほとんどなのではないでしょうか?

そういった点では、ショートステイなどと違って融通がかなりききやすいと言えます。

お泊まりデイ

お泊まりデイに関しては、平成27年4月30日にお泊まりデイの指針についてが公表されましたが、やはり介護保険外ということもあり、介護保険ほど運営規程が厳しいものではありませんでした。

介護保険でないので、夜間の宿泊料金は事業所によってかなりの差があり、安いところでは1000円というところもあります。

連絡ノートがある

デイサービスでは当たり前のものですが、連絡ノートというものがあります。

デイサービスでの連絡ノートは、どこの事業所もだいたい同じで血圧、体温などのバイタル、1日の過ごし方、食事のメニュー、排泄状況などを職員が記入するものです。

これは家族目線で利用者がその日1日、何をしていたのかなどが簡単に知れるというものでもありますが、食事のメニューを被らないようにしたり、下剤による排便のコントロールに役立つものだったりもします。

イベントが多い

やはり大きな施設になってくると職員によるその場の「ひらめき」や「思いつき」よりも計画書を優先にします。

ですが、小規模だとその日がどんな日になるのかは、職員にもわからないといったことがあります。

例えば、私がいたデイサービスでは上記のおかし作り以外にも、近所の小川のそばにおにぎりを持って出かけたり、一人づつ交代で職員と散歩に出かけるといったちょっとした催し物はたくさんやってました。

そういった点では気分転換の要素が多いのがデイサービスの最も良い特徴だと思います。

デメリット

緊急時の対応

通常規模のデイサービスであれば、看護職員がいるのですが、1日の利用定員が10人以下の小規模ですと1日の人員に介護職員か看護職員のどちらか1名がいればよいとされています。

人件費を抑える意味でも、小規模デイの多くは当然介護士になりますので、胃瘻など医療処置が必要な方の受け入れはしていませんし、看護師がいない分、変化への適切な対応に遅れがでてしまうことも考えられます。

お泊まりデイ

夜間のお泊まりに対しての設備の基準が定められましたが、宿泊室の広さがそれを満たしているだけであって、実際に寝るとなるとその施設によって大きな違いはあると思われます。

例えば、夜間や昼寝の時間では布団を引いて雑魚寝をするようなところもあれば、薄いパーテーションでプライバシーの配慮を行うところもあり、共同生活感が否めないということが考えられます。

食事

多くのデイサービスには厨房といえる場所がなければ、デイサービスの人員基準に管理栄養士は入っていません。

食事は配食サービスを使っているとこもありますが、コストよりも利用者目線を尊重し今でも台所などで介護職員が朝から夕までの食事を作っているところもあります。

また、デイサービスの自由さを利用し、買い物などに出かけるイベントを用意しているところもあります。

つまり、カロリー計算などはもちろんのこと、塩分、糖分、脂分も目分量になりがちなのです。

設備

私の知る限りでは、小規模デイサービスの多くは民家を回収したものです。

そういったところでは家らしさがあるため「寛ぎ」を売りにもしていますが、お風呂やトイレといった介護をする上で大切な設備という点では介護施設とは言えるものではありません。

ポイント

デイサービスのポイント

空きがあるデイサービスは多く、特養の入所待ちや家族の介護負担軽減として使われることが多いデイサービス。

でも、どこがいいのかってなかなかわかりませんよね?

良いのかもわからずに利用し始めたら「もうあそこには行きたくない」と言われたり、「思っていたところと違った」なんてことを利用者が言い出すこともよく聞きます。

もちろん、利用される本人が幾つかのデイサービスを見学したり、体験利用をしたりして選ぶのが一番だと思いますが、なかなかそれも現実的ではありません。

そこで私の経験で良い施設の見分け方を説明させていただきます。

まずは規模の大きさ

デイサービスにも小規模・通常規模・大規模とあります。

利用されている方が内気だったり、必要以上のコミニュケーションを苦手とするかたであれば小規模があっていると思います。

逆に社交的な方であれば自分に合う方を見つけやすいので、規模が大きい方が楽しみになるかもしれません。

また、見た目や行動が少し変わっている方は元気な方などから噂話などをされたりもするので、小規模の方が心が乱されなくて済むのではないかなと思います。

職員目線では、利用者の数が多ければ多いほど介護業務に追われることが多くなってくるので、かまって欲しい方などは小規模がよいのではないでしょうか?

そのデイサービスの特色

デイサービスでもリハビリ特化型などもあれば、レクリエーションが充実しているところやお風呂にのんびり入れるところ、景色が綺麗なところ、庭があるようなところと実に様々です。

やはり食事が良いところがオススメですが、そのデイサービスの特色に合っているかというのも大切だと思います。

施設の経営母体

やはり経営母体は大きければ大きいほど良いと思います。

大手がやっているデイサービスであれば、他のデイサービスに比べたら職員の待遇も良いので単純に辞めていく職員が少なくなると思います。

つまり、同じ職員に同じ介護をしてもらえるということです。
それは業務の引き継ぎという面でも同じです。

ちなみに、私が働いていたデイサービスでは立ち上げから一年も経たずに経営母体が変わってしまいました。

特にデイサービスであれば一人利用者がいなくなるだけでも経営に大きく影響しますので、一定の質の介護を求めるのであればなおさら大手をオススメします。

大切なこと

これは私の介ゴ士目線でも書いてあることですが、ここからは実際に見学をする際に気にしてほしいことです。

職員の態度と言葉使い

職員の態度と言葉使いには利用者との関係性が如実に表れています。

やはり敬う気持ちを持ち続けることは介護士を続けていく上でとても大切なことです。

食事、湯船、トイレ、ベッド

この四つを見るだけで介護をたいして知らなかった方でも、ここがどんなデイサービスなのかを少しは知ることができると思います。

食事とお風呂は楽しみの一つで、ベッドはゆっくり休むことのできる時間です。

ちょっとしたアドバイス その1

これは私個人の考えですが、開業したてのデイサービスはオススメです。

それは介護士としてもデイサービスとしても目標に向かって歩み始めたばかりで職員としての志がまだ熱く、介護士それぞれが介護の理想に実現しようとし楽しく介護ができているからです。

例えば、特養などで働いていた職員は「もっと一人一人の利用者としっかりと関わりたい」、「もっと自由に外に連れて行ってあげれたらいいのに」などを考えて、デイサービスに来た職員もいます。

ちなみに私はそうでした。

また、デイサービスとしてもまだ利用者がそんなに集まっていないだろうから、一人に対して手厚い介護をしているはずです。

ちょっとしたアドバイス その2

デイサービスでは3〜5、5〜7、7〜9という時間区分があります。

例えば4時間のデイサービス利用であれば3〜5という時間枠に入ります。

つまり、

  • 3時間以上の利用なら5時間未満と金額は同じ
  • 5時間以上の利用なら7時間未満と金額は同じ
  • 7時間以上の利用なら9時間未満と金額は同じ

ということになります。

これ以上は想像にお任せします。

まとめ

デイサービスはここ数年で爆発的に増え、ものすごい勢いで倒産に追い込まれるといった激動の時にあります。

そのなかで、どのデイサービスもあの手この手を使って必死に利用者の獲得に精を出しています。

つまり、特別養護老人ホームやショートステイなどと比べると明らかに利用者目線を大切にしているのです。

大規模であれば、看護師がいて人員も厚く設備が整っています。

小規模であれば、遊びや職員のカラーが色濃く出ています。

今まで幾つかの施設で働いてきましたが、自分のなかではデイサービスで働いていた時が一番楽しかったです。

それは自分の思う高齢者介護ができていたからに他ありません。

今は大きな施設にいるのですが、ふとした時にデイサービスで働いていた頃を懐かしく思います。

やっぱり楽しかったのはデイサービスでした。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。