特定施設入居者生活介護の内容とポイント

シェアする

特定施設

介護サービスの種類」という記事では介護サービスの種類を説明させていただきました。

それでは、それぞれの介護サービスの内容とポイントを説明していきます。

それぞれの介護サービスの内容とポイント、第19回目は「特定施設入居者生活介護」です。

特定施設とは、

  • 有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅で該当するものを含む。)
  • 軽費老人ホーム(ケアハウス)
  • 養護老人ホーム

の三つをさします。

【参考:介護保険法第8条第11項、介護保険法施行規則第15条】

特定施設入居者生活介護とは

特定施設入居者生活介護とは、特定施設の入居者に対し、当該特定施設が提供するサービスの内容等を計画し、 その計画に基づき提供する、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話をいいます。

【参考:介護保険法第8条第11項、介護保険法施行規則第16・17条】

特定施設とは

特定施設は、指定基準を満たすことで、都道府県介護保険事業支援計画で定める定員の範囲内で、都道府県等から特定施設入居者生活介護事業所の指定を受けることができます。

【参考:介護保険法第70条第1項、115条の2第1項】

特定施設入居者生活介護のサービス形態

特定施設入居者生活介護は、

  • 包括型(一般型)
  • 外部サービス利用型

に区分されます。

包括型(一般型)

包括型は、特定施設の従業者が入居者に対して包括的にサービス提供を行います。

外部サービス利用型

外部サービス利用型は、特定施設の従業者が

  • 計画の作成
  • 安否確認
  • 生活相談
  • 緊急時対応

を行い、当該特定施設と個別に委託契約を結ぶ他の居宅サ ービス事業者が計画に基づき、介護サービスを提供します。

簡単に説明すると、

「介護」を含めたすべてのことを一つの施設でするのが、包括型であり、「介護」に関しては外部に委託するのであれば外部サービス利用型ということです。

外部サービス

【参考:厚生労働省 特定施設入居者生活介護

介護専用型特定施設と混合型特定施設

特定施設には、「介護専用型特定施設」と「混合型特定施設」とがあります。

介護専用型特定施設

介護専用型特定施設とは、特定施設のうち、入居者が要介護者、その配偶者その他厚生労働省令で定める者に限られるものをいいます。

【参考:介護保険法第8条第 20項】

介護専用型特定施設入居者生活介護とは、介護専用型特定施設に入居している要介護者について行われる特定施設入居者生活介護をいいます

【参考:介護保険法第70条 第4項】

混合型特定施設

混合型特定施設とは、介護専用型特定施設以外の特定施設をいいます。

つまり、入居者は、要介護者、要支援者、要介護認定を受けていない者ということです。

混合型特定施設入居者生活介護とは、混合型特定施設に入居する要介護者について行われる特定施設入居者生活介護をいいます。

【参考:介護保険法第70条第5項】

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅のうち、有料老人ホームの定義に該当するものは、特定施設に該当します。

有料老人ホームの定義に該当するもの

食事、介護、家事、健康管理のいずれかのサービスを提供するサービス付き高齢者向け住宅は、有料老人ホームに該当します

【参考:老人福祉法第29条第1項、高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条】

【参考:東京都福祉保健局 特定施設入居者生活介護の手引き

軽費老人ホーム(ケアハウス)

軽費老人ホームは、無料又は低額な料金で老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設です。

軽費老人ホームには、以下の3つの類型があります。

A型

収入が一定程度以下で身寄りのない方、又は家庭の事情等によって家族との同居が困難な方を対象しています。

B型

家庭環境、住宅事情等の理由により居宅において生活することが困難な方を対象としています。(自炊が原則)

ケアハウス

自炊ができない程度の身体機能の低下等が認められ、又は高齢等のため独立して生活するには不安が認められる方で家族による援助を受けることが困難な方を対象としています。

【参考:厚生労働省 軽費老人ホーム

養護老人ホーム

養護老人ホームは、65歳以上の者であって、身体上若しくは精神上又は環境上の理由及び経済的理由により居宅において養護を受けることが困難なものを入所させ、養護することを目的とする施設です。

【参考:厚生労働省 養護老人ホーム

特定施設入居者生活介護の特徴

基準等で見た特徴

以下の三つの基準からもわかるように、特定施設入居者生活介護は異質なところがあります。

平均要介護度

  • 特別養護老人ホーム  :3.89
  • 短期入所生活介護   :3.03
  • 特定施設入居者生活介護:2.75

1部屋あたりの居室面積

  • 特別養護老人ホーム  :10.65
  • 短期入所生活介護   :10.65
  • 特定施設入居者生活介護:適当な広さ

要介護度3の介護報酬

  • 特別養護老人ホーム  :792単位
  • 短期入所生活介護   :711単位
  • 特定施設入居者生活介護:878単位

【参考:厚生労働省 特定施設入居者生活介護

基準等からわかる特徴

上記の基準等からわかることは、

  • 平均介護度が低い
  • 部屋の大きさがその施設によって違う
  • 利用料が高く設定されている

ということです。

平均介護度に関しては、たった1ですが、1違うということだけでも大きな差です。

私から見た特定施設入居者生活介護の特徴は「自立した生活をされている方が多くいる」ということと、「施設というよりもホテルに近い」ということです。

特定施設入居者生活介護の利用料の目安

特定施設入居者生活介護の利用者負担(1割)
(1日につき)
要支援1179円
要支援2308円
要介護1533円
要介護2597円
要介護3666円
要介護4730円
要介護5798円

* 注意 *

  • 要介護・要支援ともに1単位を10円とした目安ですので、詳しくは市町村・東京都では23区の特別区の窓口までお問い合わせ下さい。
  • 入居費用・日常生活費(食費・滞在費・理美容代など)などは、別途負担する必要があります。

ポイント

  • 有料老人ホーム
  • 軽費老人ホーム
  • 養護老人ホーム

特定施設入居者生活介護は極端な話をしてしまえば、上記の3つで、有料老人ホームは経済的に豊かな方が利用され、残りの軽費老人ホームと養護老人ホームは経済的に厳しい方を対象としているということです。

養護老人ホームの現状としては、

  • 全国で約950施設、入所者約6万4千人。
  • 全室個室が約15%、2人部屋までの施設を含めると約70%。
  • 入所者の約23%が費用徴収0円(対象収入年額27万円以下)。
  • 入所者の約2割が要介護認定を申請し、申請者の約93%が認定を受けている。

軽費老人ホームの現状としては、

  • 全国で約1700施設、入所者約6万7千人。その大半がケアハウス。
  • 92施設が特定施設入所者生活介護の指定を受けている。
  • 入所者の約5割が要介護認定を申請し、申請者の86%が認定を受けているが要支援が1/4を占めている。
  • 入所者の約4割が在宅サービスを利用している。
The following two tabs change content below.

kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
スポンサーリンク

シェアする

フォローする