イマイチはっきりしない「生活相談員」に関するデータ まとめ

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前回の記事『イマイチはっきりしない「生活相談員」の簡単な説明』では、事業所の形態によってその役割が大きく異なる生活相談員についてを簡単に説明させていただきました。

今回の記事では、そんな生活相談員の役割などに関するデータをまとめてみたいと思います。

生活相談員の役割に関してのデータは、ほとんど公表されておらず、少ない結果となってしまいましたが、「生活相談員をしてみたい」と思う方にとっては少しは参考になると思います。

生活相談員ってなにしてるの?

生活相談員は「やってみたい」と思ってすぐにできるわけではなく、「なるための要件」を満たしていなければいけません。

では、ここで改めて簡単にその要件をまとめてみたいとおもいます。

生活相談員に関する人員基準等について

まず参考にしたいのが、平成26年11月に厚生労働省より公表された「通所介護の報酬・基準について」です。

事業所の形態によってその役割が大きく異なるのが、生活相談員のひとつの特徴でもありますが、そこには人員基準の違いが大きく関係しています。

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準

913

指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について

通所介護

特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準

第五条

特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準について

資格要件

【参考:厚生労働省 通所介護の報酬・基準について

生活相談員の配置数、資格状況について

事業所の形態やその規模によって、生活相談員の配置も異なってきます。

生活相談員の配置数(常勤換算方法)

常勤換算方法による生活相談員の配置数をみると、「1人」が34.8%、「1.5人以上2.5人未満」が31.1%となっていることがわかります。

配置

【参考:厚生労働省 通所介護の報酬・基準について

生活相談員の資格状況

生活相談員の資格状況をみると、「社会福祉士」を配置しているところは16.5%、「精神保健福祉士」を配置しているところは1.2%、「介護福祉士」を配置しているところは61.7%となっており、介護福祉士から生活相談員になるケースが多いことがわかります。

配置2

【参考:厚生労働省 通所介護の報酬・基準について

生活相談員の相談実績、業務状況について

では、ここからは生活相談員の「相談」についてのデータをまとめていきます。

生活上の相談のあった人数(25年11月1か月間の実績)

生活相談員による生活上の相談があった人数について、平成25年11月1か月の状況では、15.9%が実績がなかったことがわかっています。

70%

【参考:厚生労働省 通所介護の報酬・基準について

生活相談員の相談・調整業務以外の仕事の従事状況

生活相談員の相談・調整業務以外の従事状況をみると、8割以上の事業者が「利用者のケア全般」「利用者の見守り、安全確認」「利用者の話し相手」「利用者の送迎」「利用者のケアマネジャーとの情報交換」に従事していると回答している。ほとんど相談・調整の業務に従事している割合は0.1%であったことがわかっています。

利用者のケア

【参考:厚生労働省 通所介護の報酬・基準について

生活相談員の相談・調整の業務時間、業務内容について

ケアマネージャや家族、時には医師などと連絡を取り合うことが主な業務である生活相談員ですが、その内容などはどうなっているのでしょうか?

1日の勤務時間のうち、相談・調整に関する業務時間の割合

生活相談員が1日の勤務時間のうち相談・調整に費やす時間は、47.2%が2割未満だったようです。

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【参考:厚生労働省 通所介護の報酬・基準について

相談・調整に関する業務内容

医療機関や他サービスとの調整窓口、連携窓口となっている事業所は半数にも満たないことがわかっています。

利用開始時

【参考:厚生労働省 通所介護の報酬・基準について

まとめ

こうしてデータとして見てみると、生活相談員の業務の幅は本当に事業所によって大きく異なっていることがわかります。

ただ、「通所介護」や「短期入所系」などと、利用者の出入りがある程度限られている「特別養護老人ホーム」などではまたその業務が大きく異なっているのではないでしょうか?

「通所介護」や「短期入所系」は、その出入りに関わる相談・調整業務があり、「特別養護老人ホーム」などは、入所されている利用者に関わる相談・調整業務がほとんどだと思われます。

どちらが大変な仕事かとなれば、やはり対象となる利用者が未知数の「通所介護」や「短期入所系」などではないかとおもいます。

簡単にいってしまえば、板挟みとなるのが相談員であり、現場への理解と運営側への理解が必要なのもまた相談員特有のものであると言えます。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。