介護職の給与と改善加算に関しての厚生省の調査結果

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処遇改善 結果

前回の記事「介護職員処遇改善加算についての簡単な説明」では、介護職員処遇改善加算についての簡単な説明をさせていただきました。

今回の記事では、処遇改善加算の実際の状況を、厚生労働省の資料をもとに、できるだけ簡単に説明させていただきます。

参考にしたのは、平成25年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要です。

平成27年度 介護職員処遇改善加算の裏側
皆さんは、「介護従事者処遇状況等調査」というものをご存知ですか? 介護士であれば、給料が高い事業所で働きた...

何の調査?

まず、調査そのものについてを簡単に説明させていただきます。

調査の目的

調査の目的は、

  • 介護職員の処遇の状況を知ること
  • 改善加算の影響を知ること

そして、それらを次の介護報酬改定の基礎的な資料とするため

調査の対象

以下の7つの施設・事業所、そして調査日に出勤していた介護職員が調査の対象でした。

  1. 介護老人福祉施設
  2. 介護老人保健施設
  3. 介護療養型医療施設
  4. 訪問介護事業所
  5. 通所介護事業所
  6. 認知症対応型共同生活介護事業所
  7. 居宅介護支援事業所

調査の方法等

調査日は、平成25年10月1日。

平成24年9月と平成25年9月の給与等を調査しました。

Point !

平成24年、平成25年ともに在籍している介護従事者が対象です。

結果

届出

63,984の施設・事業所において、届出をしている事業所は87.2%、届出をしていない事業所は11.6%となりました。

 施設・事業所数届出をしている届出をしていない
介護老人福祉施設6,05695.9%3.7%
介護老人保健施設3,50091.4%8.6%
介護療養型医療施設1,19857.2%42.8%
訪問介護20,18183.9%14.1%
通所介護23,71886.0%13.1%
認知症対応型共同生活介護9,33194.2%5.1%

種類別

また、介護職員処遇改善 加算 (I) (II) (III) の種類別では、介護職員処遇改善加算 (I) が93.8%と圧倒的な高さで、(II) (III) に関しては、どこも一桁台でした。

給与等の状況

平成25年4月1日から9月30日の間の給与等の状況をみると、90,667の施設・事業所において「給与等を引き上げた」が61.8%と高くなっていました。

では、ここからはベスト3の発表です。

給与等を引き上げた

  1. 介護老人福祉施設   84.6%
  2. 介護老人保健施設   82.3%
  3. 介護療養型医療施設  73.0%

1年以内に引き上げる予定

  1. 通所介護       8.8%
  2. 訪問介護       8.4%
  3. 居宅介護支援事業所  7.0%

1 年以内に引き上げる予定はなし

  1. 訪問介護       36.4%
  2. 居宅介護支援事業所  27.9%
  3. 通所介護       21.5%

給与等を 引き下げた

  1. 居宅介護支援事業所  2.4%
  2. 訪問介護       1.1%
  3. 介護療養型医療施設  0.6%

平均給与額の状況

平成25年に介護職員処遇改善加算の届出をした事業所における 介護職員(月給の者)の平均給与額について、平成24年と平成25年を比較すると、 常勤の者で7,180円増となりました。

介護職員

  • 常勤:   276,940円 (前年度より +7,180円)
  • 非常勤の者:155,900円 (前年度より −2,470円

看護職員

  • 常勤:   366,460円 (前年度より +7,850円 )
  • 非常勤の者:211,810円 (前年度より +4,180円 )

生活相談員・ 支援相談員

  • 常勤:   319,840円 (前年度より +9,350円 )
  • 非常勤の者:206,480円 (前年度より +8,420円 )

理学療法士、作業療 法士、言語聴覚士又 は機能訓練指導員

  • 常勤:   350,640円 (前年度より +8,690円)
  • 非常勤の者:188,160円 (前年度より +5,470円 )

介護支援専門員

  • 常勤:   333,380円 (前年度より +7,010円 )
  • 非常勤の者:213,600円 (前年度より +1,300円 )

法人種別にみた介護職員の平均給与額の状況

ここでは法人種別で、平成25年に介護職員処遇改善加算の届出をした事業所における介護職員の平均給与額をランキングで見ていきます。

  1. 地方公共団体  314,980円 (前年度より +5,750円)
  2. 社会福祉法人  286,690円 (前年度より +7,700円)
  3. 社会福祉協議会 275,430円 (前年度より +3,810円)
  4. 医療法人    268,090円 (前年度より +7,690円)
  5. その他     260,380円 (前年度より +4,560円)
  6. 営利法人    235,440円 (前年度より +7,630円)

と、法人種別に かかわらず前年度よりも給与は増していること、給与は地方公共団体が頭一つ分近く高いことがわかります。

平均勤続年数

また、平均勤続年数で見ても、地方公共団体は平均勤続年数10.0年と、社会福祉協議会の10.9年に次いで高く、営利法人が平均勤続年数5.1年と最も低いことがわかります。

  1. 社会福祉協議会 10.9年
  2. 地方公共団体  10.0年
  3. 社会福祉法人  7.3年
  4. その他     7.3年
  5. 医療法人    7.1年
  6. 営利法人    5.1年

処遇改善状況について

処遇全般では

  1. 能力や仕事ぶりの評価と配置・処遇への反映       70.3%
  2. 夜勤の見直しや有給休暇の取得促進等の労働条件の改善  65.5%
  3. 職員の増員による業務負担の軽減            64.4%

職場環境では

  1. 定期的なミーティング等によるコミュニケーションの充実 90.6%
  2. 事故やトラブルへの対応体制の整備           86.6%
  3. 出産・子育て・家族等の介護を行う職員への支援の強化  76.9%
  4. 仕事内容や労働条件に関する個別面談機会の確保     74.1%
  5. 腰痛対策、メンタルケア等を含めた健康管理の充実    73.6%

処遇改善状況については、各施設・事業所で様々な取り組みがされているようです。

できるなら、施設名はふせているとしても、参考にすべき取り組みの具体的な内容なども発表してほしいですね。

まとめ

みなさんの施設ではどういった取り組みをされていますか?

介護職員の処遇改善については今後も各施設・事業所で取り組まれていくことが予想されます。

余談

今回のような調査とその結果についての記事などは、なるべくシンプルにわかりやすくということを心がけると、少し淡々としたものとなってしまいます。

ですので、「つまらない」と思われていたら申し訳ございません。

今後はこういった記事に対してもできるだけ読みやすく興味深いものになるよう心がけていきますので、よろしくお願いいたします。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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