軽度者のデータから見えてくる「新たな介護ビジネス」

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以前の記事「新しくなった介護保険制度 ①「新しい総合事業」」でもお伝えしていますが、平成26年より介護保険が新しくなったことで介護予防に関しても新しくなりました。

介護保険をとりまく状況は、高齢者の増加とともに悪化傾向にあり、簡単にまとめると以下の4つがその要因とされています。

  1. 65歳以上の高齢者数は、2025年には3,657万人、2042年には3,878万人
  2. 65歳以上高齢者のうち、「認知症高齢者の日常生活 自立度」II以上の高齢者が増加
  3. 世帯主が65歳以上の単独世帯や夫婦のみの世帯が増加していく
  4. 75歳以上人口は、都市部では急速に増加

介護が必要な方が今後も増加すれば、今以上に財政を悪化させるため、介護保険制度を新しくすることで要介護状態となる前に予防を強化しようということなのです。

今回の記事では、「高齢者ビジネスを考えてはいるけれど、何をしたらよいか?」といった方にむけた今必要とされていること、今時代が向いている方向の参考になるようなものにしてみました。

介護予防の推進

介護予防が強化されることについては、以前の記事「新しくなった介護保険制度 ① 新しい総合事業」でもお伝えしているので割愛をさせていただきますが、その理念はこれから説明することに大きく関係していますので、ここでは厚生労働省のものを掲載させていただきます。

介護予防は、高齢者が要介護状態等となることの予防又は要介護状態等の軽減若しくは悪化の防止を目的として行うものである。【参考:地域支援事業の充実と介護予防の見直し

これからの介護予防の考え方

軽度者を要介護状態としないようにすることが介護予防の大きな目的ですが、そのうえで介護保険法の改定により、介護予防の考え方も大きく変わりました。

  • 生活環境の調整や、地域の中に生きがい・役割をもって生活できるような居場所と出番づくり
  • 高齢者本人を取り巻く環境、地域においてリハビリテーション専門職等を活かした自立支援に資する取組の推進
  • 高齢者の多様な生活支援ニーズに応え、結果として介護予防にもつながるという相乗効果をもたらす
  • 地域の実情をよく把握し、地域づくりの中心である市町村が主体的に取り組むことが不可欠

介護予防サービスの利用者の特徴

増加傾向にある軽度者ですが、介護予防サービスの利用者の特徴を見ることで当たらなサービスも考えられます。
ここでは厚生労働省より公表されている「予防給付の見直しと地域支援事業の充実 について」を参考にしていきたいと思います。

世帯構成

IADL

訪問介護2

訪問介護1

生活支援サービス充実の推進

以前の記事、「営利法人の新規参入が予想される「生活支援サービス」」でもお伝えしていますが、これから生活支援サービスはうにのバックアップを受け今以上にその体制の強化を望まれています。
そして、新たに営利法人を中心とした新規参入が予想されています。

ここからは、生活支援サービスを考える上で参考になる「生活支援のニーズ」を厚生労働省の「地域支援事業の充実と 介護予防の見直し 」をもとに説明させていただきます。

増加傾向にあるもの

高齢者世帯は増加傾向にあり、単独世帯・夫婦のみの世帯数も増加傾向にあり、認知症高齢者もまた増加傾向にあります。

2

高齢者の困り事

生活支援サービスを考える上では、高齢者のニーズの把握が大前提になります。
やはり困りごと、生活支援では「買い物」は大きなポイントであり、すでに生活支援サービスを提供しているところでは、家事・料理といったところもフォローしています。
また、高いニーズが常にあるのが「ちょっとしたことのお手伝い」です。

3

地域住民の互助活動およびNPO等による生活支援サービス

今必要とされていることは「安否の確認」だけでなく「見守り」、その状況を遠隔監視できるサービス等が、地域住民の互助活動およびNPO等による生活支援サービスとしてすでに行われていることもあるので考慮が必要となります。

4

まとめ

  • 家事援助
  • 配食サービス
  • 外出支援
  • 緊急通報システム
  • 火災安全システム
  • ゴミ出し
  • 定期的な訪問
  • 簡単な大工やお手伝い

など、高齢者のニーズを埋める様々なサービスが今以上に増加すると予想されます。
ただ、やはり介護を仕事とする私などからすると、「話し相手」「ちょっとしたお手伝い」「外出支援」といったところを充実させ、高齢者のマインドに刺激を与えることで、良いサイクルが生まれることを望んでしまいます。

元気な高齢者の方には「介護は受けたら終わり」といった考えもあると思いますし、介護はいつも敵同然に思えているかもしれません。

ですが、それだけではなく、楽しみを普段の生活に見つけることを皆で取り組むことが今必要とされていることなのではないでしょうか?

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。