高齢者ってどうもお金持ちが多いような気がしませんか?

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介護業界で働いていると、「高齢の方ってなんでこんなにお金を持っているのだろうか?」なんて思うこと結構あったりしませんか?
それは、介護サービスを利用される高齢者という意味でもそうですが、65歳超えても働いている職員でも同じことを思う時があります。

それもそのはずで、年々給与額は減少傾向にあり、アベノミクスとはいえども戦後最大の不景気の余波は未だに日本全体から拭いきれていない状況です。

サラリーマンの年収は、2001年に5,057,100円でピークを迎え、そこから10年後の2011年には、およそ30万円近く下げた4,722,500円と公表されました。【参考:賃金構造基本統計調査

私達の世代は、親の貯蓄額を上回ることはできるのでしょうか

今回の記事では、65才以上の方を対象とした「内閣府 平成27年版高齢社会白書」の資料をもとに「高齢者とお金のほんとのところ」についてを説明していきたいと思います。

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お金に関わるほんとのところ

若い介護士で、お金を持っていると言える方というのは少ないのではないでしょうか?
ですが、高齢者では、お金を持っていると言える方が多く存在しています。
もちろん、ここには価値観が存在しますが、仕事で多くの高齢者を見ていると、「将来の自分は、こんなに稼げるのだろうか?」と不安になってしまいます。

高齢者の暮らし向き

都市を重ねていくにつれてやはり心配になるのは、健康とお金が主なところだとは思いますが、今の高齢者の多くはそうでもないようです。

60歳以上の高齢者の経済的な暮らし向きについてみると、『心配ない』と感じている人の割合は全体で71.0%であり、年齢階級別にみると、「80 歳以上」は 80.0%と高い割合となっていることがわかっています。

高齢者の暮らし向き

【参考:平成27年版高齢社会白書

高齢者世帯の所得

高齢・お金で、最初に思いつくのは「年金」ですが、実際のところはそうでもないのです。

平成24年の高齢者世帯の平均所得は309.1万円となっており、全世帯平均(537.2 万円)の半分強なのですが、高齢者世帯はそもそも世帯構成の人員が少ないことから、世帯人員一人あたりとして計算をすると、高齢者世帯も全世帯も平均としては大きな差は見られないのです。

高齢者世帯の所得

【参考:平成27年版高齢社会白書

世帯主の年齢階級別 1 世帯当たりの「お金と持ち家率」

では、多くの高齢者が「心配ない」と言えるのはなぜなのでしょうか?
高齢者の貯蓄を全世帯と比較すると、どうなっているのでしょうか?

二人以上の世帯の資産をみてみると、世帯主の年齢階級が高くなるにつれて、1 世帯当たりの純貯蓄はおおむね増加し、世帯主が60~69歳の世帯及び70歳以上の世帯では、他の年齢階級に比べて大きな純貯蓄を有しているということがわかっています。

世帯主の年齢階級別

【参考:平成27年版高齢社会白書

貯蓄現在高階級別世帯分布

貯蓄現在高について、世帯主の年齢が65歳以上の世帯の平均と全世帯平均とを比較すると、

  • 世帯主の年齢が65歳以上の世帯:2,377 万円
  • 全世帯平均:1,739 万円

と、世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄は、全世帯平均の約1.4 倍となっていることがわかります。
さらに驚くのが、貯蓄現在高階級別の世帯分布をみると、世帯主の年齢が65歳以上の世帯では、4,000万円以上の貯蓄を有する世帯が17.6%もあるのです。

貯蓄現在高

【参考:平成27年版高齢社会白書

貯蓄の目的

では、その溜まりに溜まった貯蓄は一体どうしているのでしょうか?

貯蓄の目的についてみると、「病気・ 介護の備え」が 62.3%で最も多く、次いで「生活維持」が20.0%となっています。

貯蓄の目的

【参考:平成27年版高齢社会白書

被保護人員の変移

では次に、被保護人員、いわゆる生活保護の方についてを見ていきます。

生活保護受給者の推移をみると、平成25 (2013)年における65歳以上の生活保護受給者は88万人で、前年に比べ増加傾向にあります。
また、65歳以上人口に占める生活保護受給者の割合は2.76%であり、全人口に占める生活保護受給者の割合(1.67%)より高くなっているのです。

被保護人員

【参考:平成27年版高齢社会白書

まとめ

介護の仕事をしていて思う「高齢者=お金持ち」というイメージは、あながち間違いでもないようです。
ですが、お金持ちがお金を使わないとなると、誰がお金を使い経済のサイクルをうまく回してゆけば良いのでしょうか?
不景気を脱出するためには、お金を使うことが最も大切に思えます。

逆に、低所得高齢者を対象とした給付金がCMなどを中心に少し前に話題になりました。
その支給額は3万円とのことですが、生活保護受給者が増加傾向にあるなか、その給付金には一体何のメリットがあるのかと正直考えさせられてしまいます。

その目的としては、

  • 賃金引上げの恩恵が及びにくい所得の少ない高齢者の方への支援
  • 高齢者世帯の所得全体の底上げ
  • 平成28年前半の個人消費の下支え

とされていますが、それが本当に適切な措置なのでしょうか?

私が以前に働いていた施設では、何人かの高齢者が「生活保護受給者」になるためのちょっとした座談会を開いており、生活保護受給者になるために皆が必死で情報の交換をしているのを度々目にしていました。

介護の世界で働く方であれば、もうご存知だとは思いますが、生活保護の方の介護は正直、本当に面倒です。
生活保護の方の多くは、他の人と接することを強く嫌がりますので、お風呂も食事も寝ることも全てが「隔離」となり、結果的に個室・個人対応となっていくのです。

私が働いていた特養にいた生活保護の方は、皆がせかせかと入浴をした最後にゆっくりと職員3人を付けて入浴し、食事は誰よりも先に個室に持ってこさせていました。

生活保護の方は、他の利用者よりも自分を優先にしたいという思いが強い方がおおいので、どこの施設でもそういった方にはかなりふりまわされているではないでしょうか?

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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