薬についての基礎知識 相互作用の簡単な説明

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副作用

全3回にわたって説明させていただきました「薬についての基礎知識」

第3回目の今回は、相互作用編です。

今回もできるだけコンパクトな文章にしました。

【参考:日本調剤 相互作用
【参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 食物薬の相互作用

相互作用とは?

食物・食品と医薬品との相互作用とは、摂取した飲食物が医薬品の主作用や副作用に影響し、医薬品の効力や副作用が増強したり減弱したりする現象です。

【参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 食物薬の相互作用

食物が医薬品の作用に与える影響

同時に摂取した食物の影響で、医薬品の主作用はどのように変化するのしょうか?

摂取した食品成分が、医薬品主作用に、

  • 負の影響(効果の減弱)を与えた場合は、疾病の増悪
  • 正の影響を与えた場合は、薬効の増強によるいわゆる効きすぎの状態

といったことをもたらします。

その食物と相互作用のメカニズムには「薬理学的相互作用」というカテゴリーがあります。

その「薬理学的相互作用」というのが、「いわゆる副作用のイメージ」に最も近いものです。

薬理学的相互作用

薬物と食品成分のそれぞれが有する生理作用によってもたらされる相互作用です。

  1. 食品成分の生理作用と同じ作用を持つ薬を投与することで、薬の作用が増強(協力作用)
  2. 食品成分と相反する作用を持つ薬を投与することで、薬の作用が減弱(拮抗作用)

相互作用
相互作2用

【参考:日本調剤 相互作用

食品との組み合わせも要注意

相互作用

【参考:日本調剤 相互作用

事例

サプリメントと薬の相互作用

サプリメントと薬との相互作用の事例です。

【参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 食物薬の相互作用

ビタミンB6

摂取により医薬品の効果が減弱する場合として、抗てんかん薬のフェニトインの生物効力を低下させる(約45%)事例が報告されています。

葉酸

摂取により医薬品の副作用を増強する事例として、抗腫瘍薬のフルオロウラシルやカペシタビンの排泄を遅延させる可能性が報告されています。

また、葉酸の栄養代謝に影響する医薬品は意外に多く報告されています。

ビタミンC

摂取により医薬品の効力を増強させてしまう事例として、女性ホルモンのエチニルエストラジオールの生物効力を60%程度上昇させてしまうことが報告されています。

ビタミンD

抗結核薬のリファンピシリン・イソニアジドにより、小腸でのDの水酸化が阻害され、活性型Dの血中濃度を低下させる可能性が示されています。

ミネラル類

多価陽イオンと薬物との不溶性キレート生成による薬物の吸収阻害事例が多く報告されています。

健康食品と薬の相互作用

【参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 食物薬の相互作用

健康食品と薬との相互作用の事例です。

血液凝固を抑制させる食品成分を含む健康食品・野菜類

いわゆる「血液さらさら食品」といわれるイチョウ葉エキス・にんにく・たまねぎ・ノコギリヤシ・EPAやDHA・ビタミンE、イチゴ・トマト・きゅうり・みかん・ぶどうなどサリチル酸を多く含む野菜類は、血小板凝集抑制薬・抗血栓薬との相互作用の可能性があることが報告されています(出血傾向の亢進)。

コエンザイムQ10

摂取によって血中コレステロール降下薬(スタチン系薬剤:HMG-CoA還元酵素阻害薬)の副作用である横紋筋融解症を予防する可能性が示されています。

オレンジジュースとβ-遮断薬

高血圧・狭心症に有効なβ-遮断薬は、メカニズムは不明ですが、オレンジジュースとの併用で生物効力が減少し、薬効の減弱が見られることが報告されています。

クランベリージュースとワルファリン

ワルファリン服用中、クランベリージュース飲用で薬効の増強が認められ、消化管出血による死亡例が報告されています。

カモミール

エストロゲン作用をもち経口避妊薬の効果を減弱することが報告されています。

また薬物代謝酵素(CYP1A2,CYP3A4)の抑制により、これらの酵素で代謝される薬物の薬効増強が確認されています。

クレアチン

多量摂取で腎毒性・腎毒性の強い薬物との相互作用により、腎障害の悪化の可能性が指摘されています。

オクタコサノール

パーキンソン病患者は摂取禁忌とされています。レボドパ・カルビドパ服用の場合は摂取してはいけません。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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