高齢者に関しての興味深い話 第3章

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高齢者と仕事

高齢者に関しての興味深い話ということで、前回の記事でも内閣府の平成27年版の高齢社会白書(概要版)平成26年度高齢化の状況及び高齢社会対策の実施状況を自分なりの言葉でできるだけ簡単に説明させていただきました。

ちなみに前回の記事では、

  • 高齢者の半数近くが何らかの自覚症状を訴えているが、日常生活に影響がある人は4分の 1 程度
  • 健康寿命は延びているが、平均寿命に比べて延びが小さい
  • 高齢者の死因となった疾病をみると、死亡率(高齢者人口 10 万人当たりの死亡数)は、平成 25(2013)年において、「悪性新生物(がん)」が 947.0 と最も高い

ということでした。

では、ここからは高齢者と介護について説明していきます。

高齢者と介護

急速な高齢化が進めば、介護が必要な要介護者の数も当然、急速に増えていきます。

要介護か要支援と認定された65歳以上の方の数は平成24(2012)年度末で545.7 万人であり、平成13(2001)年度末と比べ258.0万人増加しています。

また、75歳以上で要介護の認定を受けた人は75歳以上の23.0%を占めるていることがわかっています。(介護保険の被保険者が対象)

65歳以上75歳未満の介護保険の被保険者数:1555万人
75歳以上の介護保険の被保険者数:1503万人

要介護者認定の状況

65~74 歳75 歳以上
要支援要介護要支援要介護
21.3
万人
47.3
万人
128.2
万人
348.9
万人
1.4%3.0%8.4%23.0%

では、その介護にかかる費用は一体誰が賄っているのでしょうか?

費用の負担

内閣府で行ったで60 歳以上の方への介護が必要になった場合の費用負担に関する意識についての調査を見ていきます。

子どもに介護などの世話を受けたり、老人ホームに入居したり、在宅でホームヘルプサービスを受 けたりする場合の費用をどのようにまかなうか?

こちらに対しての答えが以下になります。

  • 「特に用意しなくても年金等の収入でまかなうことができると思う」が 42.3%、
  • 「その場合に必要なだけの貯蓄は用意していると思う」が 20.3%
  • 「わからない」が10%
  • 「子どもからの経済的な援助を受けることになると思う」が 9.9%
  • 「貯蓄だけでは足りないが、自宅などの不動産を担保にお金を借りてまかなうことになると思う」が 7.7%、
  • 「資産の売却等でまかなうことになると思う」が 7.4%、
  • 「その他」が1.9%

介護の仕事をされている方であれば、この結果を見てなんとなく色々な思いを巡らせてしまっているのではないでしょうか?

介護者の存在

介護が必要になった場合、結局は誰かの助けが必要になります。

私が生活相談員の仕事をしていて思うのは、「介護が必要」と思う方の多くはその家族で、本人から「介護が必要」と訴えることは少ないということです。

また、極めて稀なケースでは近所の方などの発見から要介護認定されるというケースで、こういった場合の多くは一人での生活を続けたまま認知症となった方に見られます。

ちなみに前回の記事でもお伝えしましたが、高齢者の一人で暮らしは平成22年の時点で男性11.1%、女性20.3%です。

例外もありますが、介護をすることが負担に感じた時に初めて介護サービスを使うというのがいわゆる一般的な流れだと思います。(例外に関してはまた別の記事で説明します)

では、要介護者に対しての介護は誰がしているのでしょうか?

要介護者等からみた主な介護者の続柄

  • 同居している配偶者   26.2%
  • 同居している子     21.8%
  • 同居している子の配偶者 11.2%
  • 事業者         14.8%
  • 不詳          13.0%
  • 別居の家族         9.6%
  • その他の親族                     1.8%
  • その他                            1.0%
  • 同居している父母      0.5%

となっており、同居している介護者を男女の比率で見ると、

  • 男性:31.3%
  • 女性:68.7%

と圧倒的に女性が多いようです。

「同居している父母」というのを想像すると心が苦しくなるのですが、ここで気になるのはやはり「不詳」「その他の親族」「その他」ではないでしょうか?

「不詳」とは一体どういうことなのでしょうか?

それと、その他の親族が介護者というのを見ると、どうも怪しく思えてしまうのは私だけなのでしょうか?

老老介護

同居している主な介護者の年齢については60歳以上というのが男性では69.0%、女性では68.5%と、いわゆる「老老介護」と呼ばれるケースが多く見られるようです。

高齢になって介護をするというのは本当に大変なことだと思いますが、生活相談員の仕事をしているとこういったケースはたまに目にします。

高齢の方に高齢の方の介護をさせる家族って一体なんなんだろう、とまで考えたりもしますが、やはり他人にはわからない人それぞれの事情があるのだと思います。

ちなみに要介護者の孫(40歳以下)が介護者となるケースは男女ともに2.0%でした。

もし、今現在、家族介護をされている方がいらっしゃいましたら私の書いた以前の記事

もご覧になってみてください。

介護を受けるなら?

多くの方は、介護を受けるのであれば自宅で受けたいと思うのではないでしょうか?

私の中では自宅を希望する方が8割以上はいると思っていましたが、実際のところはそうでもないようで、男性では42.2%、女性ではなんと32.2%しか希望していないというのは正直かなり驚きました。

日常生活を送る上で介護が必要になった場合に、どこで介護を受けたいか?(対象は、全国60歳以上の男女)

  • 「自宅で介護してほしい」(男性 42.2%、女性 30.2%)
  • 「介護老人福祉施設に入所 したい」(男性 18.3%、女性 19.1%)
  • 「病院などの医療機関に入院したい」(男性 16.7%、女性 23.1%)
  • 「介護老人保健施設を利用したい」(男性 11.3%、女性 11.2%)

安心を求めるためにも病院というのは理解ができますが、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)に入所したいというのを自らで望んでいる方が多いというこの結果はかなり意外でした。

治る見込みがない病気になった場合、どこで最期を迎えたいか?(対象は:全国55歳以上の男女)

  • 「自宅」が 54.6%
  • 「病院などの医療施設」が 27.7%

と、やはり自宅を希望されている方が全体の半数以上、次いで病院などの医療施設となりました。

ちなみに、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)を希望されている方は全体の4.5%でした。

次回の「高齢者に関しての興味深い話 第4章」では、高齢者の生活について説明していきます。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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