厚生労働省のデータで見る「看護小規模多機能型居宅介護の実態」後編

シェアする

eb6935419a2d65a242f8f2891d48d415_s

今回は、厚生労働省のデータで見る「看護小規模多機能型居宅介護の実態」後編と題して、平成28年3月16日に行われた介護給付費分科会の資料をもとに、看護小規模多機能型居宅介護の実態を説明させていただきます。

この後編では、

  1. 各種加算に関して
  2. 評価の実施状況
  3. 医療ニーズ

の3つのデータのまとめを掲載させていただきます。

今回の記事でも厚生労働省の資料を参考にわかりやすくまとめさせていただいたのですが、厚生労働省の資料はいつみても「とにかく見づらい」の一言に尽きますね。
ですので、写真を見やすく編集する作業に何時間も費やしてしまいましたが、写真がどうしても小さくなってしまうので、見にくい場合はパソコンで御覧ください。

まず、「厚生労働省のデータとは何なのか?」というところから説明させていただきます。

【参考:看護小規模多機能型居宅介護の サービス提供の在り方に関する調査研究 (結果概要)

複合型サービス(看護小規模多機能型)の内容とポイント
「介護サービスの種類」という記事では介護サービスの種類を説明させていただきました。 それでは、それぞれの介...

提供されるサービスに関してのデータ

訪問看護体制強化加算

  • 平成27年9月分について、訪問看護体制強化加算を算定している事業所は21.7%、減算は14.0%であった。

1216.5

訪問看護体制強化加算の算定要件に該当する割合

  • 訪問看護体制強化加算・減算が新設前の平成26年7月~9月の実績上、加算算定要件に該当していた事業所は12.0%であったが、加算新設後の平成27年7月~9月では 21.0%に増えた。一方、平成26年同実績上で、訪問看護体制減算の算定要件に該当していた事業所は20.5%であったが、平成27年では10.8%に減少した。

16

その他の加算

ターミナルケア加算

  • ターミナルケア加算を1件以上算定していた事業所は28.6%であった。

ターミナル加算

退院時共同指導加算

  • 退院時共同指導加算の算定「有」は18.9%であった。

38

それ例外の加算

1415

評価の実施状況等

  • 平成26年度は、従業者等自己評価を「実施した」は35.0%、事業所自己評価は37.6%、運営推進会議での評価は25.6%であった。

22

  • 平成27年度は、「実施した」と「実施 予定である」とを合わせて、従業者等自己評価は89.8%、事業者自己評価は88.5%、運 営推進会での評価は、90.4%であった。

23

  • 運営推進会議の外部参加者は「地域包括支援センター職員」が90.4%であった。

24

  • 評価によりサービスの課題が明らかになったかは、「はい」が34.8%であった。

25

医療ニーズ等

  • 病状が不安定もしくは悪化する可能性が高い利用者が29.1%であった。

31

  • 通いを提供中に往診を依頼したいと思ったことがある利用者は15.6%であった。

32

  • 訪問看護指示書が交付されている利用者が63.2%であった。

3513

  • 服薬管理以外の医学的ケア等の実施があった利用者は51.6%であった。

3334

退院直後の利用開始者

  • 医療機関退院後、または施設退所後に事業所の利用を開始した場合、入院・入所施 設の看護師と退院・退所に向けての相談・調整を「行った」が81.9%であった。

37

  • 退院直後の利用開始者は住まいが事業所と「同一建物」が20.7%であった。

42

  • 「ターミナル期である」利用者が5.3%であった。

43

  • 「病状不安定または悪化の可能性が高い」が34.6%で比較的高い。

44

  • 訪問看護指示書交付や特別管理加算算定は、他より高かった。

46

  • 泊まり、訪問(介護)、訪問(看護)の提供回数は、利用開始前が利用者宅の利用者よりも多かった。

47

まとめ

訪問看護とも病院での看護とも違う看護小規模多機能型居宅介護は、正直かなり大変な仕事だと思います。
小規模多機能型居宅介護は、「訪問・通い・泊り」という広範囲なニーズの利用者を対象としており、その大変さは介護サービスでも最上級ではないかと「小規模多機能型居宅介護の課題と現状」でも「小規模多機能型居宅介護の内容とポイント 後編(長短所とポイント)」でも説明をさせていただきましたが、看護小規模多機能型居宅介護は、それに加えて医療的なニーズをもつ方を対象としていますので、提供するサービスの幅を考えると、かなりしんどいのではないでしょうか?

また、医療ニーズをもつ方を対象としていることから、利用者・登録者の平均要介護度が3.50と比較的高いということが今回の調査でわかっています。

私は看護小規模多機能型居宅介護で働いたことがないので、この介護度の高さが提供される介護サービスの質にどのくらいの影響を与えているかということはわかりませんが、まだ新しい介護サービスということもあって、小規模多機能型居宅介護のように職員が提供するサービスの幅が不透明で、看護小規模多機能型居宅介護で働く看護士や介護士をかなり悩ませているのではないでしょうか?

The following two tabs change content below.

kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。