訪問看護ステーションの経営実態 データ編

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訪問看護

他の訪看のことってやはり気になりませんか?

  • 「他の訪看ではどれだけの売り上げがあるのだろうか?」
  • 「どこの訪看でも今は経営難なのだろうか?」

そこで今回の記事は、以下の3つの調査結果をもとに書かせていただきます。

また、今回の記事では、知り合いの訪問看護ステーションの管理者に協力していただき、調査結果の参考になるであろう部分のみを抜粋し、読みやすくさせていただきました。

訪問看護ステーションの経営実態 対策編
以前の記事、「訪問看護ステーションの経営実態 データ編」では、厚生労働省より公表されてる資料より、訪問看護ステー...

アフターサービス推進室活動報告書

アフターサービス推進室活動報告書とは、訪問看護ステーションが「日常的な在宅医療ケア」を安定的かつ持続的 に提供し得るため、訪問看護ステーションにおける現状を事業運営という観点からヒアリングを通じて調査し、今後の施策に資することをその目的としているものです。

このアフターサービス推進室活動報告書は2014年3~6月のものになります。

訪問看護事業の現状

訪問看護事業所の年次推移

介護保険により訪問看護サービスを提供する訪問看護ステーションの事業所数は、 平成26年2 月現在で 6,992 となっており、増加傾向をたどっています。

訪問看護事業所数の年次推移

【参考:厚生労働省 アフターサービス推進室活動報告書

開設主体別事業所の構成比

平成24年10月時点における訪問看護事業所の開設主体による構成比は、

  • 「医療法人」36.0%
  • 「営利法人(会社)」32.6%
  • 「社団・財団法人」12.0%
  • 「社会福祉法人」 8.1%

となっており、この構成比を平成19年10月時点の状況と比べると、営利法人の占める割合が 21.0%から32.6%へと上昇していることがわかります。

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【参考:厚生労働省 アフターサービス推進室活動報告書

看護職員数の規模別ステーション構成比

常勤換算による看護職員数を規模別にみると、

  • 2.5 人以上 3 人未満の事業所が 18.1%
  • 3 人以上 5 人未満の事業所が 48.2%

となっており、小規模な事業所が全体のほぼ3分の2を占めていることがわかります。

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【参考:厚生労働省 アフターサービス推進室活動報告書

訪問看護利用者数の年次推移

「要支援」「要介護」認定者における訪問看護サービスの利用者数は、34.9万人で近年、急速な増加傾向にあり、これに小児、精神疾患患者などの利用者 9.9 万人を加えると、利用者総数は、ほぼ 45 万人となっています。

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【参考:厚生労働省 アフターサービス推進室活動報告書

【訪問看護利用者(介護保険適用)における「要支援」「要介護」の内訳】

要介護度でみると、大きな偏りはみられず、ほぼ平均的な割合になっています。

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【参考:厚生労働省 アフターサービス推進室活動報告書

介護事業経営実態調査結果

ここからは平成26年 介護事業経営実態調査結果をできるだけコンパクトに説明させていただきます。

概要

訪問看護ステーション(介護予防を含む)

  • 有効回答数            :598施設
  • 利用者1人あたり収入(1日あたり):7,864円
  • 利用者1人あたり支出(1日あたり):7,471円
  • 収入に対する給与費の割合     :76.6%
  • 収支差率             :5.0%

平成23年実態調査

  • 収入に対する給与費の割合:80.0%
  • 収支差率:2.3%

経営実態調査の総括

総括は上記の概要の詳細になります。

訪問看護 総括
介護事業収益介護料収入237.4万円
保険外の利用料2.4万円
介護事業費用給与費183.4万円
減価償却費2.9万円
その他40.9万円
収入239.5万円
支出227.5万円
差引12万円
法人税等1.5万円
法人税等差引10.4万円
施設数598
延べ訪問回数304.6回
常勤換算職員数(常勤率)6.6人
護職員常勤換算数(常勤率)4.8人
訪問1回当たり収入7,864円
訪問1回当たり支出7,471円
常勤換算職員1人当たり給与費41.7万円
看護職員(常勤換算)1人当たり給与費421,460円
常勤換算職員1人当たり訪問回数46.1回
看護職員(常勤換算)1人当たり訪問回数63.9回

【参考:厚生労働省 平成26年 介護事業経営実態調査結果

計算式に関しては、「平成26年 介護事業経営実態調査結果」を御覧ください。

常勤換算1人当たり給与費

常勤
  • 看護師   :448,780円
  • 准看護師  :370,355円
  • 理学療法士 :427,934円
  • 作業療法士 :409,339円
非常勤
  • 看護師   :371,055円
  • 准看護師  :330,762円
  • 理学療法士 :409,672円
  • 作業療法士 :404,520円

訪問看護ステーション経営概況緊急調査

この訪問看護ステーション経営概況緊急調査結果もできるわかりやすくするために参考になるであろう項目をピックアップさせていただきます。

(平成20年の資料ですが、未だにモデルとして参考にされているものです)

事業規模別の分析

職員数別赤字ステーションの割合

職員数が少ないステーションほど、赤字の割合が高くなっている傾向がみられます。

職員数別赤字ステーションの割合

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

利用者数(医療+介護)別 赤字ステーション割合

利用者数が少ないステーションほど、赤字の割合が高くなる傾向がみられます。

利用者数(医療+介護)別 赤字ステーション割合

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

延訪問回数(医療+介護)別 赤字ステーション割合

延訪問回数が少ないステーションほど、赤字の割合が高くなる傾向がみられます。

延訪問回数(医療+介護)別 赤字ステーション割合

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

黒字/赤字ステーション別の分析

黒字/赤字ステーション別 常勤職員の割合

黒字のステーションは、赤字のステーションに比べて、非常勤職員の割合が高い傾向がみられます。

黒字 赤字ステーション別 常勤職員の割合

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

黒字/赤字ステーション別 職員1人あたり給与費

黒字のステーションは、赤字のステーションに比べて、職員1人あたり給与費が低い傾向がみられます。

黒字 赤字ステーション別 職員1人あたり給与費

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

黒字/赤字ステーション別 職員1人1ヶ月あたりの訪問回数(常勤換算)

黒字のステーションは、赤字のステーションに比べて、職員1人1ヶ月あたりの訪問回数が多い傾向がみられます。

黒字 赤字ステーション別 職員1人1ヶ月あたりの訪問回数(常勤換算)

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

結論

以下が「訪問看護ステーション経営概況緊急調査 報告書についての結論」をわかりやすくまとめたものです。

訪問看護ステーションの収益および費用の構造について

  • 収益は、医療保険が3割、介護保険が7割程度を占める。
  • 費用は、給与費が80.6%、経費が12.1%と、給与費が8割を占め、費用のほとんどが人件費の業態である。
  • 事業損益(2007年3月分)が赤字のステーションが全体の31.6%である。

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

黒字/赤字ステーション別の経営状況について

  • 小規模なステーション(職員数が少ない、利用者数が少ない、延訪問回数が少ない)ほど、赤字の割合が高くなっている。
  • 黒字の事業所は、非常勤職員を多く雇用し、職員1人あたり給与費を下げ、職員1人あ たり訪問回数を多くして、収支を黒字にしている状況がみられる。

【参考:厚生労働省 訪問看護ステーション経営概況緊急調査

まとめ

介護事業経営実態調査結果、アフターサービス推進室活動報告書、経営概況緊急調査 報告書と今回は三つの方向から訪問看護の実態について説明させていただきました。

これが少しでもどなたかのお役に立てば幸いです。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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