どこよりも詳しい「訪問介護(事業所)の現状」

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今回の記事では、訪問介護の現状についてを説明させていただきます。

訪問介護に関するデータは少なく、集めるのにちょっと苦労しましたが、どこよりも詳しい「訪問介護事業所の現状」についての記事が書けそうです。

今回は、厚生労働省の5つの資料をもとにさせていただき、そのなかでも事業所に関してのデータのみをまとめさせていただきます。

できるだけ新しいデータを集めましたが、最新のものでも平成26年に公表されたものが多く、「介護サービス施設・事業所調査の概況」では、平成26年の結果が最新とされています。

【参考:厚生労働省 介護人材の確保について
【参考:厚生労働省 訪問介護の報酬・基準について
【参考:厚生労働省 介護サービス施設・事業所調査の概況
【参考:厚生労働省 在宅サービスについて
【参考:厚生労働省 介護労働の現状について

どこよりも詳しい「訪問介護(職員)の現状」
前回の記事「どこよりも詳しい「訪問介護事業所の現状」」では、厚生労働省より公表されている4つの資料をもとに訪問介...

訪問介護に関してのデータ

事業所数とその構成

開設(経営)主体別事業所数の構成割合

訪問介護の経営主体は、営利法人がその半数以上を占めており、次いで社会福祉法人となっていますが、それ以外は10%に満たないこともわかっています。

経営主体

【参考:厚生労働省 介護サービス施設・事業所調査の概況

請求事業所数

訪問介護の請求事業所数は、年々増加傾向にあり、平成24年は平成13年と比較して約2倍の30272事業所となっていました。

事業所数2

【参考:厚生労働省 在宅サービスについて

請求事業所数と1事業所あたりサービス提供責任者数

平成24年の1事業所あたりのサービス提供責任者は、前年度と比べて減少していることがわかっています。

請求事業所数

【参考:厚生労働省 訪問介護の報酬・基準について

費用額

要介護の費用額は平成17年以降減少傾向にありましたが、平成20年度をさかいに増加傾向に転じ、平成24年の費用額は過去最高に達しています。

事業所数1

【参考:厚生労働省 在宅サービスについて

利用者に関して

受給者

訪問介護の介護保険受給者数も、訪問介護の費用額同様に平成20年度をさかいに増加傾向に転じ、平成24年の受給者数は過去最高に達しています。

事業所3

【参考:厚生労働省 在宅サービスについて

利用者1人当たり利用回数

訪問介護の利用者一人あたりの利用回数は、前年度に比べ増加傾向にあり、高まるニーズが受給者数だけでなく、利用者個人にも現れています。

訪問介護

【参考:厚生労働省 介護サービス施設・事業所調査の概況

利用者が80人未満の事業所と1事業所あたり利用者数

訪問介護事業所は、1事業所あたり利用者数が80人未満の事業所が約9割を占めていることがわかっており、小規模事業所の存在がその背景にあるようです。

利用者が80人

【参考:厚生労働省 訪問介護の報酬・基準について

平均要介護度

平均要介護度は2.4台で推移しており、要介護度が比較的軽度な者による利用が多数を占めています。

平均介護度

【参考:厚生労働省 訪問介護の報酬・基準について

介護度

【参考:厚生労働省 介護サービス施設・事業所調査の概況

要介護3以上の利用者が占める割合別の事業所構成割合

要介護3以上の利用者が占める割合別の事業所構成割合でみても、要介護3以上の利用者が半数を占める事業所は4割にも満たないことがわかっていますが、要介護3以上の利用者が80%以上の割合でいる事業所も中にはあるようです。
要介護3以上

【参考:厚生労働省 訪問介護の報酬・基準について

職員に関して

離職率や現在の心境などに関しては、もうひとつの記事「どこよりも詳しい訪問介護(職員)の現状」にて説明させていただいておりますので御覧ください。

介護保険制度改正に伴う仕事や職場環境の状況変化の有無

介護保険の制度の改正には、毎回少なからずリスクが伴っており、そのリスクは事業所だけでなく、現場の職員にも影響を及ぼしていることがわかります。

あった1

【参考:厚生労働省 介護労働の現状について

「あった」と回答した者について、状況変化の内容

介護保険制度改正に伴い、

  • 業務量が増えた
  • 賃金が下がった
  • 労働時間が増加した
  • やめる人が増えた
  • 利用者の介護保険サービスへの苦情が増えた

と回答した者の割合が高く、介護保険制度改正でよりネガティブな状況になっていると考える職員が多いように思えます。

あった2

【参考:厚生労働省 介護労働の現状について

事業所運営上の問題点

指定介護サービス事業を運営する上での問題点

事業所は、介護報酬、労働条件・福祉環境の改善、良質な人材の確保、事務手続きの煩雑さを事業所運営上の問題点と考えているようです。

問題点

【参考:厚生労働省 介護労働の現状について

過不足の状況

人手不足感については、種別としては訪問介護の不足感が強い。段階としては採用段階での不足感が強い。

訪問介護は、施設と比べると不足感が圧倒的に高いことが表れています。
そこには、やはり利用者の確保が施設とは違うからなのではないでしょうか?

従業員の過不足の状況

【参考:厚生労働省 介護人材の確保について

まとめ

今回収集したデータは、最新のものでも平成26年に公表されたものが多く、「介護サービス施設・事業所調査の概況」では、平成26年の結果が最新とされています。

今回、幾つかのデータを用いましたが、受給者数や請求事業所数、費用額にはある一定の傾向が共通して見られました。

  • 平成18年から減少傾向
  • 平成21年から増加傾向

これらは平成18年の介護保険法改正が大きく関係しています。

平成18年の介護保険法改正では、

  • 軽度者の給付の見直し(予防給付の創設)
  • サービスの適正化
  • 地域密着型サービスの創設

と、既存の介護サービスに新たな地域密着型サービスが加わったり、サービス提供が厳しくされたことがその背景にあり、平成21年頃から馴染み始め落ち着いてきたのではないでしょうか?

いずれにしても、国の在宅推進と、「いつまでも自宅で生活したい」と思う高齢者がいる限り、訪問介護のニーズは今後も高まることが予想されています。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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