データで見る「訪問看護のここ数年の動向と流れ」そこが知りたい 編

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訪問看護に関わる方であれば、「どこの訪問看護ステーションも同じなのだろうか?」といったことを一度は考えるのではないでしょうか?
今回の記事では、厚生労働省より公表されている「社保審-介護給付費分科会 訪問看護の基準・報酬について」の平成23年と平成26年を見比べ、訪問看護のここ数年の動向と流れを簡単にまとめてみました。

データで見る「訪問看護のここ数年の動向と流れ」それが知りたい編では、業務の実際の内容や、時間区分の考えなどについて説明しています。

【参考:厚生労働省 H26.10 訪問看護の報酬・基準について (案)
【参考:厚生労働省 H23.10 訪問看護の基準・報酬について

データで見る「訪問看護のここ数年の動向と流れ」今どきの訪問看護 編
実際に現場に出ている看護師さんなら、一度は「こういうところには加算をつけて欲しい」「これじゃ割に合わない」なんて...

論点

では、平成23年・平成26年10月の社会保障審議会「訪問看護の基準・報酬について」で論点とされたことを、まずは簡単に見ていきます。
ちなみに、この「訪問看護の基準・報酬について」は、社会保障審議会の介護給付費分科会の資料となっており、幾つかの論点とデータをもとに作られています。

  • 平成23年の社会保障審議会「訪問看護の基準・報酬について」で論点とされたこと
    1. 訪問看護の頻回・短時間・長時間へのニーズへの対応の強化
    2. 訪問看護ステーションの理学療法士等が行う訪問看護の時間区分の見直し
    3. 重度者や負担の重い業務に対して評価・加算の算定要件の見直し
    4. 医療と介護の連携の促進のための評価・加算の見直し
  • 平成26年の社会保障審議会「訪問看護の基準・報酬について」で論点とされたこと
    1. 医療期間等からの退院後に円滑に看護が提供されるよう、退院時共同指導加算を創設してはどうか?
    2. 新規利用者の受け入れの手間について評価を行ってはどうか?
    3. 特別管理加算について医療保険との整合性を図ってはどうか。

平成23年のデータからみる「ここ数年の動向」

では、以下の4つの論点をもとに、平成23年のデータを見ていきます。

  • 論点-1:訪問看護の頻回・短時間・長時間へのニーズへの対応の強化
  • 論点-2:訪問看護ステーションの理学療法士等が行う訪問看護の時間区分の見直し
  • 論点-3:重度者や負担の重い業務に対して評価・加算の算定要件の見直し
  • 論点-4:医療と介護の連携の促進のための評価・加算の見直し

論点-1

  • 論点-1:短時間・頻回な訪問看護のニーズへの対応を強化するため、時間区分ごとの報酬や基準について見直しを行ってはどうか。

20分未満

訪問看護のサービスの現状と課題

  • 20分未満の訪問看護については、日中の訪問と併せて、計画的な夜間、深夜、早朝のみ算定できることとしているが、ほとんど算定されていない。(全体の0.5%)

訪問看護回数

頻回な訪問が必要な利用者への対応

  • 週4回以上の訪問看護を受けた利用者は、「排泄の援助・褥瘡処置・排痰ケア・吸引・経管栄養」が必要な者が多い。
  • 週4回以上の頻回な訪問が必要だが利用していない状態は、「褥瘡処置・排泄の援助・排痰ケア・吸引」が必要な場合や「インシュリン自己注射」ができない場合が多い。
  • 頻回な訪問が必要な利用者には、インシュリン注射や経管栄養など日中のみ短時間の訪問必要な場合があるが、現在の20分未満については、日中のみの訪問では算定できない。
  • 頻回な吸引に対応するためには、昼夜を問わず常時訪問できる体制が必要である。

週4回以上

訪問看護の実施内容

  • 訪問看護における「医療処置等・療養上の世話」のいずれも1つのケアに要する所要時間 は20分以内である。

医療処置等

時間区分別の間接業務と所要時間

  • 総所要時間に占める間接業務時間と移動時間の割合は、訪問時間が長くなるほど短く、 10分あたりの単価は短時間の方が低い。

特別区分

論点-2

  • 論点-2:訪問看護ステーションの理学療法士等が行う訪問看護について、 サービス提供時間の実態を踏まえて、時間区分の見直しを行ってはどうか。

理学療法士等が

訪問看護ステーションの理学療法士等が行う訪問について

  • 所要時間別の理学療法士等による訪問看護回数は、「30分以上60分未満」が90%を超えている。
  • 訪問リハビリテーションにおける訪問時間は40分が90%以上である。

所要時間別

論点-3

  • 論点-3:重度者や負担の重い業務に対応している事業所を評価する観点から、ターミナルケア加算の算定要件について見直しを行ってはどうか。

算定要件

死亡日前30日間の訪問看護の提供状況

  • 死亡日前30日の期間は、介護保険と医療保険の両方の保険を利用した者の平均利用回数は18.3回で、介護保険の訪問看 護みの利用の場合は平均8.7回である。どちらも通常の場合より多くの訪問回数が必要となっている。(要介護5の利用者の平 均訪問看護利用回数は6.3回)
  • 長期間訪問を継続していた利用者であっても、一時的な入院等により、死亡日前14日以内に2回訪問ができない場合は、 ターミナルケア加算は算定できない。

死亡日前ターミナル加算

論点-4

  • 論点-4:医療と介護の連携を促進するため以下の見直しを行ってはどうか。
    • 医療期間等からの退院後に円滑に看護が提供されるよう、退院時共同指導加算を創設してはどうか?
    • 新規利用者の受け入れの手間について評価を行ってはどうか?
    • 特別管理加算について医療保険との整合性を図ってはどうか。

退院時共同

入院中における指導の状況

  • 入院中に、退院に当たって、在宅での療養上必要な指導を行った者がいる場合の介護保険の利用者の平均人数 は、2.45人となっており、医療保険より多い。

入院中に

訪問看護利用期間別の訪問1回あたり間接業務平均所要時間

  • 利用開始後1ヶ月以下では記録・事務、情報共有・打ち合わせ等、訪問時間以外の間接業務時間(移動時間除 く)が長くかかっており、利用開始時の負担が大きい。利用が長期になると間接業務は徐々に減少している。

訪問一回あたり

特別な管理を必要とする利用者への評価

  • 特別な管理を要する者に対する加算については、在宅気管切開患者指導管理、在宅悪性腫瘍患者指導管理、気管カ ニューレ、留置カテーテルを使用している状態については、介護保険と医療保険で評価が異なり、在宅患者訪問点滴注射 指導管理の状態の者は、介護保険では評価されていない。

特別管理加算

訪問看護の現状
訪問看護ステーションで働く方でも、全国規模でみた訪問看護についてはご存じないのではないでしょうか? 以前の記事...
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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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