認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の内容とポイント

シェアする

共同生活

「介護サービスの種類」という記事では介護サービスの種類を説明させていただきました。

それでは、それぞれの介護サービスの内容とポイントを説明していきます。

それぞれの介護サービスの内容とポイント、第20回目は「認知症対応型共同生活介護」です。

認知症対応型共同生活介護は、いわゆるグループホームです。

簡単に説明すると

認知症(急性を除く)の高齢者に対して、共同生活住居で、家庭的な環境と地域住民との交流の下、入浴・排せつ・食事等の介護などの日常生活上の世話と機能訓練を行い、能力に応じ自立した日常生活を営めるようにする。

【参考:厚生労働省 認知症対応型共同生活介護の概要

これを簡単に説明すると、

認知症対応型共同生活介護は、1つの共同生活住居に5~9人の少人数の利用者が、介護スタッフとともに共同生活を送る、認知症の利用者を対象にした介護サービスです。

つまり、認知症高齢者のための共同生活住居ということです。

認知症対応型共同生活介護
分類地域密着型サービス
監督・指導区市町村
対象要支援 2 以上
要介護 1 以上
(要支援1の人は利用できません。)
利用する場所施設
別名グループホーム

その対象は?

  1. 要介護者/要支援者であって認知症である方(認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)
  2. 要介護1以上か、要支援2以上の方

【参考:厚生労働省 グループホーム

注意:認知症対応型共同生活介護は地域密着型サービスです。そのため、原則としてお住まいの市区町村以外の施設・事業所のサービスは利用できません。

認知症の証明って必要?

上記の「その対象は?」で「認知症である方」と説明しましたが、認知症であることは証明しなければならないのでしょうか?

入居に際しては、主治の医師の診断書等により入居申込者が 認知症であることの確認をしなければならない。

【参考:厚生労働省 基準省令94条

具体的な内容は?

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を理解する上で大切になるのが、認知症対応型共同生活介護は地域密着型であるということです。

地域密着型

厚生労働省より公表されている認知症対応型共同生活介護の基準省令89条には、基本方針として以下のように書かれています。

認知症高齢者が家庭的な環境と地域住民との交流の下、住み慣れた環境での生活を継続できるようにすることを目指すものです。

【参考:厚生労働省 基準省令89条

地域密着型は、施設を単に小型にしたというものではなく、

  • 住み慣れた環境での生活を続ける
  • 地域住民との交流
  • 在宅介護の推進
  • 地域の認知症ケアの拠点

といった大きな特徴があります。

どんな方が利用しているの?

  • 単身での生活は不安があるため、一定の支援を受けながら地域の中で暮らしたい方
  • 一定の介護が必要であるが、施設ではなく、地域の中で暮らしたい方
  • 施設を退所して、地域生活へ移行したいがいきなりの単身生活には不安がある方

厚生労働省からは、上記のような方が具体的な利用者像として紹介されています。

【参考:厚生労働省 グループホームの概要

概要

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の内容に関しては、

  1. 規模と設備
  2. 人員配置
  3. 運営

の4つを知ると、さらに深く理解できます。

【参考:厚生労働省 認知症対応型共同生活介護の概要

規模と設備

認知症対応型共同生活介護は、

  • 1ユニットの定員は、5人以上9人以下とされています。
  • 住宅地等に立地することとされています。
  • 居間・食堂・台所・浴室等日常生活に必要な設備が必要とされています。

人員配置

  • 計画作成担当者がユニットごとに1人配置されており、管理者は3年以上認知症の介護従事経験のある者が常勤専従となっています。

運営

そして、地域密着型の特徴が最もよく出ているのが、

  • 利用者・家族・地域住民・外部有識者等から構成される「運営推進会議の設置」が定められており、外部の視点で運営を評価することとされています。

共同生活介護

つまり

認知症対応型共同生活介護は、「家庭的な環境と地域住民との交流」を目的とした共同生活住居ということなのです。

認知症対応型共同生活介護の利用料の目安

認知症対応型共同生活介護の利用者負担(1割)
(1日につき)
要介護状態共同生活住居が1つの場合共同生活住居が2つ以上の場合
要支援2755円743円
要介護1759円747円
要介護2795円782円
要介護3818円806円
要介護4835円822円
要介護5852円838円

* 注意 *

  • 要介護・要支援ともに1単位を10円とした目安ですので、詳しくは市町村・東京都では23区の特別区の窓口までお問い合わせ下さい。
  • 日常生活費(食費・滞在費・オムツ代など)などは、別途負担する必要があります。

共同生活住居?1つの場合?2つ以上の場合?

認知症対応型共同生活介護を運営する事業所の中には、小規模多機能型居宅介護事業所を併設しているような事業所もあります。

そういった併設型の場合、「共同生活住居2つ以上の場合」の対象となります。

併設・隣接されているサービス施設

  • 半数弱(45.8%)の事業所が「なし(単独型)」としている。
  • 営利法人が運営する事業所は単独型が多く(6 割)、医療法人と社会福祉法人(社協以外)では併設型が多い。
  • 医療法人が運営する事業所では、1/4 の事業所が介護老人保健施設を併設・隣接している。

【参考:厚生労働省 認知症対応型共同生活介護のあり方に関する調査

ちなみに

今では、グループホームもチェーン展開してしているところがあります。

高齢者施設の多くは、地方公共団体社会福祉法人が主な設置主体ですが、グループホームの設置主体には限定がなく、営利法人が中心となっているため、チェーン展開しているところもあるのです。

ポイント(メリットとデメリット)

メリット

認知症のスペシャリスト

人員基準として、代表者・管理者は認知症高齢者の介護に従事した経験が必要となっています。

また、短期的な利用に対しては、「その他の基準」に「次のいずれかを受講した職員が配置されていること」という項目があります。

  • 認知症介護実務者研修専門課程又は認知症介護実践研修
  • 認知症介護指導者養成研修

つまり、介護サービスの中でも認知症に特化しているということなのです。

第三者評価

先ほどもお伝えしてますが、認知症対応型共同生活介護は地域密着型のため、第三者評価として、

事業者は、自らその提供する指定認知症対応型共同生活介護の質の評価を行うとともに、定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常にその改善を図らなければならない。

【参考:横浜市 認知症対応型共同生活介護

つまり、認知症対応型共同生活介護を運営する事業所は、その評価結果を踏まえて総括的な評価を行い、常に提供するサービスの質の改善を図らなければならないのです。

その目的

認知症対応型共同生活介護は、

認知症高齢者が家庭的な環境と地域住民との交流の下、住み慣れた環境での生活を継続できるようにすることを目指すものです。

【参考:横浜市 認知症対応型共同生活介護

とされています。

たとえ認知症だとしても、いずれ自宅で生活をすることを目的としているのです。

つまり、認知症対応型共同生活介護の特徴である「住宅の中にある・家庭的・地域との交流」というのは、自宅を想定しているということなのです。

デメリット

看護師がいない

認知症対応型共同生活介護の人員基準では、看護師の配置は定められていません。

The following two tabs change content below.

kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
スポンサーリンク

シェアする

フォローする