はじめての介護保険 一割負担と限度額

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利用者負担

今現在では、少し歩けば何かしらかの「介護」を容易に見かけることができます。
デイサービスや訪問介護、住宅改修や介護用品はもちろんのこと、今ではコンビニでさえ高齢者向けになってきていると言われています。

ですが、デイサービス・訪問介護・訪問看護といった介護サービスを使いたいと思っても、要介護者認定を受けなければ、利用することはできないのです。

もうそろそろ介護が必要かも、そう思ったら
「もう私一人じゃ見ていけない」そう思ったら、やはり介護保険を使うべきですよ。 でも、初めての介護サービスって何...

また、要介護認定をされ、初めて介護サービスが使えるということなのですが、訪問看護や訪問介護、近くのデイサービスなど、どれでも好きなものを好きなだけ使えるのかといったら、それも違うのです。

今回の記事では、介護保険を利用する上で大切な「一割負担」と「限度額」についてをまた、できるだけ簡単に分かりやすく説明させていただきます。

利用者の1割負担について

介護保険の介護サービスは、以下のような手順に従って利用ができるようになります。

  1. 介護保険サービスを利用したい
  2. 要介護状態かの判定
  3. 要介護状態と認定
  4. 介護保険サービスの利用

介護保険のサービスでなくても、介護的なサービスというのはいくつもありますが、介護保険を利用することによって、自分が支払う金額は全体の 1割だけでよくなるのです。(下の図の印)利用者負担上の図からもわかるように、介護サービスの利用料の 1割を支払うということなので、介護サービスの利用料が10000円だとしたら、支払う金額は1000円となります。

残りの9割は?

介護保険サービス利用料の残りの9割は保険料と公費で支払われます。

介護保険制度の財源構成【参考:公的介護保険制度の現状と今後の役割

例外

平成27年 8月から一定以上の所得のある方は、サービスを利用した時の負担割合が 2割 になりました。【参考:厚生労働省 2割負担の説明

これは団塊の世代の方が75歳以上となる2025年以降にも持続可能な制度とするために設けられたもので、第1号被保険者である65歳以上の方のうち、一定以上の所得がある方が対象となり、サー ビス費の2割を負担していただくというものです。

一定以上の所得?

65歳以上の方で、合計所得金額が160万円以上の方がその対象になります。

Point !

単身で年金収入のみの場合、年収280万円以上

ただし、

  • 合計所得金額が160万円以上であっても、実際の収入が280万円に満たない
  • 65歳以上の方が2人以上いる世帯で収入が低い

といったケースも考えられるため、

世帯の65歳以上の方の「年金収入とその他の合計所得金額」の合計が

  • 単身で 280 万円
  • 2人以上の世帯で346万円

未満の場合は1割負担になります。

もっと詳しいことはこちらから

厚生労働省 一定以上所得者の負担割合の見直しについて

合計所得金額?

収入から公的年金等控除や給与所得控除、必要経費を控除した後で、基礎控除や人的控除等の控除をする前の所得金額をいいます。

世帯?

住民基本台帳上の世帯を指します。

その他の合計所得金額?

合計所得金額から、年金の雑所得を除いた所得金額をいいます。

利用者負担の流れ

【参考:厚生労働省 2割負担の説明

負担割合証について

要介護・要支援認定を受けた方は、毎年6 ~ 7月頃に、利用者負担が1割の方も2割の方も、市区町村から負担割合が記された証(負担割合証)が交付されます。

この負担割合証は介護サービスを利用するとき、介護保険証と一緒に提出することで2割負担ではないということを証明するものです。

生活相談員をしていると、ご家族に連絡しこの負担割合証についてお尋ねをするのですが、この負担割合証を失くしてしまう方が驚くほど多いのです。

もし失くしてしまった場合はお近くの介護保険課などで手続きをすることですぐに再発行してくれます。(その際には自分の身分を証明するものと介護保険証が必要となります。)

【参考:厚生労働省 2割負担の説明

負担限度額について

訪問介護やデイサービスなどのいわゆる居宅サービスを利用する場合は、利用できるサービスの量(支給限度額)が要介護度別に定められています。

この限度額の範囲内でサービスを利用した場合のサービス利用の負担額は1割ということになりますが、この限度額を超えてサービスを利用した場合は、超えた分が全額、つまり10割自己負担となります。

居宅サービスの1ヶ月あたりの利用限度額
要支援 150030円
要支援 2104730円
要介護 1166920円
要介護 2196160円
要介護 3269310円
要介護 4308060円
要介護 5360650円

【参考:厚生労働省 サービスにかかる利用料

ケアマネージャーの存在

「少しでも限度額を超えてしまったら大変」と心配にならなくても大丈夫です。

限度額を超えないようにするのもケアマネージャーの一つの仕事です。

私は今までの生活相談員業務で負担限度額を間違えて超えてしまったという方は一度も見たことがありません。

まとめ

介護保健はうまく利用しようと思わなくてもうまく利用できるようになっています。

前述のケアマネージャーもそうですが、他にも所得や資産等が一定以下の方を対象とした特定入所者介護サービス費 などがあり、基本的には知らなかったとしても病院などより教えてもらえることがほとんどです。

もちろん 高額介護サービス費 のように市区町村に申請する必要があるものもありますが、そこまで心配しなくても大丈夫なようにできている感じがします。

介護サービスを提供するどこの事業所でも、介護報酬というものが定められていますので、基本的には高いところも無ければ安いところもありません。

ただ、1割負担だとしても長いこと支払い続けるとやはりかなりの額になります。

ですので、できるだけ自宅でできるところまで、と思う方もいるかとは思いますが、無理はしないようにすることがうまく介護をしていくコツです。

多くの方にとって介護は初めてだと思います。

家族だからこそ放っておけない気持ちが強くなるのもごくごく普通のことです。

ですが、世の中にはそこまで疲れずに介護をしている方も存在するのです。

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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