厚生労働省のデータで見る「ケアマネの実態」

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今回は、厚生労働省のデータで見る「ケアマネの実態」と題して、平成28年3月16日に行われた介護給付費分科会の資料をもとに、ケアマネージャーの実態を説明させていただきます。

にしても、厚生労働省の資料ってなんであんなにまとまりがない読み辛い資料なんですかね?
ということで、できるだけわかりやすくコンパクトに纏めさせていただきましたが、写真がどうしても小さくなってしまうので、見にくい場合はパソコンで御覧ください。

まず、「厚生労働省のデータとは何なのか?」というところから説明させていただきます。

  • 調査の名称ケアマネの業務等の実態に関する調査研究事業 (結果概要)
  • 調査の目的:平成27年度の介護支援専門員の業務実態を把握と事業運営の在り方の検討に資する基礎資料の収集
  • 調査の方法:単純無作為抽出した3,000事業所を対象に実施した全国調査と、各都道府県の介護支援専門員協会を通じ、協力の同意を得られた事業所を対象に実施したタイムスタディ調査

各調査の回収数および有効回答率スクリーンショット-0028-05-01-16.03.13

業務等の実態に関する調査

ケアマネージャーの事業所に関してのデータ

事業所の基本情報

  • 特定事業所加算(I)を取得している事業所の割合は2.2%、同加算(II)は17.8%、同加算(III)は10.0%であった。
  • 職員数は調査開始以降、「常勤」が増加しており、前回調査(平成25年)では2.9人、今回調査では3.0人であった。

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【参考:厚生労働省

利用者の基本情報

  • 同居者のいる利用者の割合が第4回調査(平成19年)以降減少し、69.7%となっている。
  • 家族介護者等の状況については、第5回調査(平成21年)との比較では大きな変化は見られないが、第2回調査(平成15年)と比較すると「介護する人が高齢(65歳以上)の割合が高くなっており38.2%となっている。

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【参考:厚生労働省

ケアマネジャーに関しての総合的なデータ

ケアマネジャーの基本情報

  • 勤務形態は、「常勤専従」が増加傾向にあったが、前回調査(平成25年)の69.1%から、今回調査では66.9%に減少し、「常勤兼務」が19.0%から21.1%と若干増加した。
  • 介護支援専門員の保有資格については、過去の調査と比較すると、介護福祉士、社会福祉士は増加し、それぞれ59.3%、11.1%となっている。看護師、准看護師は減少し、それぞれ9.6%、3.3%となっている。

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【参考:厚生労働省

ケアマネの割合と経験年数と退職の状況

  • 常勤ケアマネジャーの割合をみると、常勤ケアマネジャーが75%以上の事業所の割合は、特定事業所加算取得事業所では93.4%、その他の事業所(1人ケアマネ事業所を除く)では81.3%であった。
  • ケアマネジャーの経験年数は、いずれの事業所も「5年以上」が半数を超えていた。

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【参考:厚生労働省

ケアマネージャーに関しての平均的なデータ

ケアマネ1人あたりの平均業務時間

  • 特定事業所加算の有無別にケアマネジャー1人あたり平均業務時間を比較すると、特定事業所加算「有り」の事業所は平均179時間、「無し」の事業所は平均169時間であった。
  • 特定事業所加算「有り」の事業所は、「無し」の事業所より個別利用者への直接業務の平均業務時間が長く、 例えば、「アセスメント票・ケアプラン作成、記入、入力等」が49時間であった。

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【参考:厚生労働省

ケアマネ1人あたりの業務時間

  • 担当利用者数が多いケアマネジャーほど、個別利用者への直接業務の時間数が長くなっていたが、 間接的な業務時間数は長くなってはいなかった。

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【参考:厚生労働省

ケアマネ1人あたりの1ヶ月の平均勤務時間

  • 1か月の平均業務時間について、主任ケアマネジャーは187時間、主任ケアマネジャーでないケアマネジャーは172時間であった。

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【参考:厚生労働省

ケアマネジャー1人あたり担当利用者数の平均

  • ケアマネジャー1人(勤務時間160時間)あたり担当利用者数の平均は、前回調査(平成25年)の36.2人から今回調査34.6人に減少した。

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【参考:厚生労働省

ケアマネ1人あたりの担当利用者数および利用者の平均要介護度

ケアマネ一人あたり

【参考:厚生労働省

主任ケアマネに関してのデータ

主任介護支援専門員が担う役割

  • 主任介護支援専門員が担う役割について、特定事業所加算取得事業所のケアマネジャーは、「事業所内で他の介護支援専門員に対する指導・助言」が61.0% (その他の事業所は43.4%)であった。 また、地域との関わりに関する項目では「地域の中の関係機関とのネットワーク構築」が34.9%(その 他の事業所は31.2%)、「地域の中の事例検討会や勉強会の企画・講師」が29.2%(その他の事業所 は21.6%)であった。

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【参考:厚生労働省

業務に関してのもっと詳しいデータ

資質向上のための取り組み

  • 「主任ケアマネジャー等がスーパーバイズを行っている」について、特定事業所加算取得事業所と1人ケアマネ事業所の回答割合は、それぞれ51.4 %、3.3%であった。同様に、「研修の実施状況や効果を評価している」についての回答割合は、それぞれ44.6%、 19.1%であった。

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【参考:厚生労働省

担当ケアマネの割当方針

  • 担当ケアマネジャーの割り当て方針については、特定事業所加算取得事業所では、「利 用者の状況に対してケアマネジャーの経験や力量が十分であること」が74.4%、「ケアマネジャーの育成、経験の蓄積につながること」が50.4%であった。

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【参考:厚生労働省

個別サービス計画について

  • サービス提供事業所からの個別サービス計画の取得と活用については、事業所が管理している内容として、「提出された計画の内容がケアプランに沿っているか確認している」 については、いずれの事業所においても70%以上となっていた。また、「必要に応じて、 ケアプランに反映している」については、特定事業所加算取得事業所では66.3%、1人ケアマネ事業所では55.6%となっていた。

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【参考:厚生労働省

他機関・地域との連携における課題

  • 地域包括支援センター及び地域内関係者との連携における課題については、「町会、自治会の役員、 見守りサポーター等の連携が難しい」、「民生委員との連携が難しい」、「ボランティアや助け合い サークル等との関係構築、連携が難しい」等の回答がいずれも30%以上であった。

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【参考:厚生労働省

ケアマネの悩みに関するデータ

ケアマネの勤務上の悩み

  • ケアマネジャーの勤務上の悩みでは、「自分の能力や資質に不安がある」が約40%、「賃金が低い」が約30%と他の項目よりも高くなっていた。1人ケアマネ事業所では、「相談できる相手がいない」という回答が、特定事業所加算取得事業所やその他の事業所と比べて高く、30%を超えていた。

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【参考:厚生労働省

ケアマネの業務での悩み

  • 業務遂行に関する悩みでは、「記録する書式が多く手間がかかる」が約70%と最も多く、「困難ケースへの 対応に手間がとられる」の回答も約50%と多くあげられた。

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【参考:厚生労働省

まとめ

経年変化について見ていくと、ケアマネの平均の常勤職員数は年々増加しています。

  • 平成25年:2.9人
  • 平成27年:3.0人

ケアマネの資格が難しくなる中でも常勤職員が増加しているという結果からは、「常勤職員となって安定したい」ということと、「肉体労働である現場から離れたい」という気持ちが現れているのではないでしょうか?

ちなみに、ケアマネの合格率は、ここ10年30%台から19%台へと大幅に難しくなっています。

また、常勤職員数の増加もあってか、ケアマネの1人あたりの平均の担当利用者数は減少傾向にあります。

  • 平成25年:36.2人
  • 平成27年:34.6人

ケアマネジャーの勤務上の悩みという点では、

  • 自分の能力や資質に不安がある:約40%
  • 賃金が低い:約30%

という2つが他の項目よりも高い結果となっており、事業所の運営も厳しい状況が続いているのではないでしょうか?

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kumo

他も見てみたいという気持ちから特養、有料、ショート、デイ、訪問入浴で働いてきました。 特養では介護職として、デイサービスでは立ち上げから運営、そして現在は都内の施設で現場もこなす生活相談員として働いています。 自分の家族介護と介護士としての介護の経験が少しでも介護に悩む方の力になれたらと願っています。
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